あん摩マッサージ指圧師の過去問 第30回(2022年) 午前 問53
この過去問の解説 (2件)
鉄欠乏性貧血は、血中のヘモグロビン濃度が低下した状態で、鉄欠乏による赤血球の成熟障害が起こり、
顔面や眼瞼結膜や爪の蒼白、動悸、息切れ、眩暈、耳鳴り、倦怠感、食欲不振などの症状が出現します。
ヘモグロビンが不足する為、赤血球が小さくなるために、小球性の貧血となります。
赤血球の大きさが正常なものは、正球性の貧血、
また、赤血球の大きさが大きくなるものを、大球性の貧血と言います。
鉄欠乏性貧血の原因として、発育や、妊娠、出産などに加えて、持続性出血があり、
この持続性出血には、消化管出血(胃潰瘍・十二指腸潰瘍・悪性腫瘍)や子宮内膜症などの婦人家系疾患による出血などが含まれます。
貧血状態が続くと、爪がスプーン状に変形したり、口角炎や、嚥下痛、異食症などの症状がみられるようになります。
この鉄は、食事から血中に吸収され、血清鉄となり、更にトランスフェリンと結合し運搬されます。ほとんどがヘモグロビンの合成に利用されますが、一部は貯蔵鉄として、肝臓や脾臓に蓄えられるものがあり、これが、フェリチンです。
この他にも
・巨赤芽球性貧血
・溶血性貧血
・再生不良性貧血
・腎性貧血
などがありますが、鉄欠乏性貧血はもっとも多くみられる貧血です。
間違いです。
正解です。
鉄欠乏性貧血は、大球性貧血ではなく小球性の貧血になります。
間違いです。
間違いです。
鉄欠乏性貧血は鉄が供給の低下や吸収不足、慢性出血による鉄の喪失、需要の亢進など成因で鉄が欠乏して赤血球内でのヘモグロビン合成が障害されて起きる貧血の病態を言います。
鉄欠乏性貧血の症状では爪の変形(スプーン状爪)を抑えておきましょう。
特徴は・貧血の中で最も頻度が高い・成人女性の約8%にみられる・小球性低色素性貧血タイプ・血液化学検査で血清鉄とフェリチンが減少 などがあります。
*小球性低色素性貧血:ヘモグロビンが少ないため数が少なく、形が小さく色と濃度の薄い赤血球が見られる様になります。
☆その他の貧血の特徴です
・巨赤芽球性貧血
ビタミンB12もしくは葉酸が欠乏して起きる貧血。大球性正色素貧血を起こし、自己免疫機序によって生じる貧血が悪性貧血です。成因と症状に特徴的な部分が多いため、抑えておきましょう。
・溶血性貧血
何らかの原因によって赤血球の寿命が短縮して起きる貧血の総称で、先天性のものと後天性のものとがあります。血液検査で正球性正色素性貧血がみられ、血液性化学検査で増加するなどの所見が見られる。また自己免疫性溶血性貧血では直接クームス試験が陽性になることを抑えておきましょう。
・再生不良性貧血
多能性幹細胞の障害が原因となって骨髄の定型性、末梢血液の汎血球減少(貧血・白血球減少・血小板減少)をきたした病態です。先天性の異常としてファンコニ貧血(染色体異常)があるのが特徴です。正球性正色素性貧血タイプの一つになります。重症例は予後が不良なので、成因と病態整理を整理しておきましょう。
貧血はそれぞれ比較できるところが多いため出題されやすいところです。
ただ貧血タイプと成因と病態整理、症状などしっかり抑えておけば点が取りやすい所でもあります。
きちんと復習しておきましょう。
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