あん摩マッサージ指圧師の過去問
第30回(2022年)
午前 問75
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第30回(2022年) 午前 問75 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。
「53歳の男性。転倒受傷し頸髄損傷と診断された。上肢は両肘屈曲のみ可能で下肢は完全麻痺。温痛覚、触圧覚は上肢では両肩周囲のみ残存していたが、それ以下の体幹、下肢では脱失。」
本患者の脊髄節残存高位はどれか。
「53歳の男性。転倒受傷し頸髄損傷と診断された。上肢は両肘屈曲のみ可能で下肢は完全麻痺。温痛覚、触圧覚は上肢では両肩周囲のみ残存していたが、それ以下の体幹、下肢では脱失。」
本患者の脊髄節残存高位はどれか。
- C3
- C5
- C7
- Th1
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この過去問の解説 (3件)
01
頚髄損傷のレベルと障害部位は、
頚髄損傷の機能残存レベルは、
・C4 呼吸、肩甲骨挙上
・C5 肘関節屈曲
・C6 手関節の背屈
・C7 肘関節の伸展、手関節の屈曲、手指の伸展
・C8 手指の屈曲
・Th1 小指の外転
となっています。
間違いです。
C3頚髄残存の症状は、表情筋の動きと、舌の動き、頭部の前屈、後屈、回旋です。横隔膜も動かない為に自発呼吸不能となります。
正解です。
C5頚髄の残存機能としては、肘関節の屈曲のみとなります。
間違いです。
C7頚髄の残存機能は、肘関節の伸展、手関節の屈曲、手指の伸展となります。
間違いです。
Th1の残存機能は、小指の外転も可能となり、巧緻運動も可能となります。
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02
肘の屈曲が可能で、C5のデルマトーム領域である両肩周囲の感覚は残存していることから、C5脊髄節が残存していることが分かります。
C3残存高位では、基本的にベッド上での生活となり、表情や舌の動き、頭部の前屈、回転などの運動のみ可能です。
上記の説明から、これが正解であると考えられます。
C7残存高位では、 肘関節の伸展や手関節の屈曲、指の伸展が可能です。
T1の残存では、指の屈曲や手の巧緻運動が可能です。
症状を呈する領域はデルマトームやミオトームに従います。なので、症状のある領域や症状の種類から損傷高位を推測することが可能です。しっかり覚えましょう。
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03
正解は C5 です。
C5の残存の特徴として、
・肩関節の弱い動き
・肘関節屈曲可能
といった運動機能の残存が挙げられます。
問題を解くポイントとしては、
・下半身完全麻痺はT6以上の残存である
・肘関節の屈曲のみ運動機能の残存
これらの特徴で当てはまるのはC5以上の運動機能残存となります。
C3以上では表情や舌の動きなど以外の運動機能は残存しておらず、基本的にベット上での生活となります。
C7以上では肘関節伸展の他に手関節屈曲も行うことができ、プッシュアップが可能となります。
Th1以上では上肢は正常で自由な車椅子動作が可能となります。
脊髄損傷レベルと共にADLのレベルも一緒に覚えておきましょう。
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