あん摩マッサージ指圧師の過去問
第30回(2022年)
午前 問77

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第30回(2022年) 午前 問77 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。
「18歳の女子。バスケットボール中、ジャンプしたときに相手と接触してバランスを崩し、着地時に右下腿外旋、膝関節外反が強制され受傷した。」

膝関節の診察所見で正しいのはどれか。
  • 可動域は正常である。
  • 内反動揺性が認められる。
  • ラックマンテスト陽性である。
  • サギングサイン陽性である。

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この過去問の解説 (3件)

01

ジャンプからの着地時に右下腿外旋、外反強制され、膝前十字靭帯損傷が起こったと考えられます。

選択肢1. 可動域は正常である。

前十字靭帯損傷では、受傷から数時間以内に可動域制限が出ます。

選択肢2. 内反動揺性が認められる。

前十字靭帯損傷では外反動揺性がみられます。

選択肢3. ラックマンテスト陽性である。

ラックマンテストは膝関節20~30度屈曲で下腿を前方へ引き出すもので、前十字靭帯損傷の検査法です。なので、これが正解であると考えられます。

選択肢4. サギングサイン陽性である。

サギングサインとは、膝関節90度で脛骨近位部が後方に落ち込んでいる所見です。後十字靭帯損傷の検査法になります。

まとめ

前十字靭帯損傷により陽性となる徒手検査には、前方引き出しテスト、ラックマンテスト、Nテストなどがあります。

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02

症例の「着地時に右下腿外旋、膝関節外反が強制され受傷した」というところから、

膝関節における前十字靭帯損傷及び、内側側副靭帯損傷が疑われます。

選択肢1. 可動域は正常である。

間違いです。

可動域は、前十字靭帯損傷と内側側副靭帯損傷の場合、どちらも正常ではありません。

選択肢2. 内反動揺性が認められる。

間違いです。

内反動揺性がみられるのは、概則側副靭帯の損傷の場合です。

選択肢3. ラックマンテスト陽性である。

正解です。

ラックマンテストは、前十字靭帯損傷時に陽性となる検査法となります。

選択肢4. サギングサイン陽性である。

間違いです。

サギングサインは、後十字靭帯損傷時に陽性となる検査法です。

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03

正解は ラックマンテスト陽性である。です。

症例の右下腿外旋+膝関節外反(=knee-in,toe-out)は、前十字靭帯損傷(ACL損傷)

または内側側副靱帯損傷(MCL損傷)の典型的な受傷起点です。

今回の問題では選択肢に内側側副靱帯損傷の所見が見られず、前十字靭帯損傷の所見が見られたため、本症例は前十字靭帯損傷であると判断できます。

前十字靭帯損傷の徒手検査では、①前方引き出しテスト②ラックマンテスト が主に行われる検査方法で、これらの検査を行った際に脛骨の前方への移動が見られた場合陽性となります。

その他にも所見として受傷時の激痛と断裂音が聴取されたり、可動域制限があり、数時間以内に関節内血腫が見られます。

☆内側側副靱帯損傷の場合、所見としては膝内側の疼痛や外反動揺性が見られます。単独損傷では関節内血腫は稀に見られ、膝の不安定感や可動域制限が見られます。徒手検査では外反ストレステストなどを行います。

選択肢2. 内反動揺性が認められる。

*内反動揺性が見られるのは外側側副靭帯損傷(LCL損傷)で、比較的稀な障害です。

選択肢4. サギングサイン陽性である。

*サギングサイン(サグサイン)が陽性となるのは後十字靭帯損傷(PCL損傷)です。

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