あん摩マッサージ指圧師の過去問
第30回（2022年）
午後 問4

腠理とは、

皮膚や筋肉、臓腑の表面上の皺や筋のことを指し、

外邪が内部に侵入することを防いだり、

気血津液を通過する門戸としての役割を果たしたりしています。

衛気とは、後天の気の一つで、陽の性質を持ち、水穀の桿気とも呼ばれています。

後天の気には、衛気の他に、営気と宗気が含まれます。

この衛気は全身に行き渡ってい腠理（肌のキメ）の開閉を調節していて、汗の調整などを行っています。

その他、外邪の侵入を防いだり、保温などの作用があり、免疫力との関係の深い気となります。

正解は　衛気。です。

気は７つに分類されます。

・先天の気：先天の精から化生した気（原気）です。生命活動の原動力となります

・後天の気：後天の精から化生した気（宗気・営気・衛気）です。水穀の気とも言われます。

・原気(元気)：先天の精から化生した気で、腎との関係が深く生命活動の原動力となります。

・宗気：後天の精と天の気から化生した気で、胸中に集まります。心と肺との関係が深く、心拍

動・呼吸・発声をしっかりさせる働きがあります。

・営気：後天の精から化生した気です。脾と関係が深く、組織・機関を栄養します。

・衛気：後天の精から化生した気です。昼間に体表面を25周、夜間に体内部を25周します。肺との関係が深く、温煦・防御作用を持ち、体温保持・腠理の開閉・発汗調節・外邪の侵襲を防御します。

・その他の気：臓腑の気・正気・邪気・清気・濁気などがあります。

その中で、腠理の開閉に関与しているのが”衛気”となります。