あん摩マッサージ指圧師の過去問
第31回(2023年)
午後 問33
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第31回(2023年) 午後 問33 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す症例で障害神経根として最も適切なのはどれか。
「60歳の男性。3か月前から左頸肩部痛を自覚。1か月前からは左前腕橈側と左母指・示指がしびれるようになった。ジャクソンテスト陽性。」
「60歳の男性。3か月前から左頸肩部痛を自覚。1か月前からは左前腕橈側と左母指・示指がしびれるようになった。ジャクソンテスト陽性。」
- C5
- C6
- C7
- C8
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
ジャクソンテストが陽性であり、上肢に感覚障害が認めれるため、頚椎症性神経根症や頸椎椎間板ヘルニアなどが疑われます。デルマトームに沿った感覚障害がみられるのが特徴です。
C5神経根のデルマトーム領域は、主に上腕外側部の感覚を支配しています。
C6神経のデルマトーム領域は、主に前腕の橈側と母指・示指の感覚を支配しています。今回の症例と一致する部位に症状が生じているため、これが正解であると考えられます。
C7神経のデルマトーム領域は、主に中指の感覚を支配してます。
C8神経のデルマトーム領域は、主に小指と薬指の感覚を支配しています。
頚神経におけるデルマトーム領域は、C2は主に後頭部、C3は主に頚部、C4は頚部から鎖骨上部、C5は上腕外側、C6は前腕橈側から母指・示指、C7は中指、C8は薬指・小指、Th1は前腕尺側、Th2は上腕内側部の感覚を支配しています。デルマトーム領域は書籍によって少し記載が異なることがありますので注意が必要です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
3か月前から左頸肩部痛が発症、1か月前には左前腕橈側と左母指・示指のしびれが出現したことから、症状は増悪していて、ジャクソンテストが陽性ということから、頚部神経根症状があることがわかります。
頸神経におけるデルマトームは、
C2、C3 は、首
C4は肩
C5は上腕外側
C6は前腕橈側と母指と示指
C7は中指
C8は小指と環指(第4指)
となります。
ここで、大切なことは、
C1椎骨の上から、C1神経根が(C1と頭蓋骨底部の間)出るので、順繰りに、
C2椎骨の上から、C2神経根
C3椎骨の上から、C3神経根
C4椎骨の上から、C4神経根
C5椎骨の上から、C5神経根
C6椎骨の上から、C6神経根
C7椎骨の上から、C7神経根
と来て、
T1椎骨の上からは、C8神経根が出てくるというように、
椎骨の番号と、上から出る神経根の番号が違ってきます。
これは、頸椎は7個なのに、頸神経は8対ということが理由の一つなのですが、
胸椎と腰椎においては、
椎骨の下から同じ番号の神経根が出ることに注意が必要です。
T1のみ、上からC8神経根が出て、下からT1神経根が出ると覚えると良いでしょう。
頸椎までは上から
胸椎からは下からと
覚えましょう。
以上を踏まえて
橈側母指と示指のしびれは、
C6を選びます。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
症例の60歳の男性は、3か月前より左頸肩部痛、
1か月前より左前腕橈側から左母指・示指にかけて
しびれるようになり、
ジャクソンテストが陽性とのことでした。
このテストが陽性とのことですので、症例の男性は、
頸部の神経根障害を有していることが疑われます。
C5神経根障害では、
肩から上腕外側にしびれがみられます。
症例の男性は、
左前腕橈側から左母指・示指にかけて
しびれるようになったとのことから、
C6が障害神経根であることが示唆されますので、
これが正解であると考えられます。
C7神経根障害では、
中指にしびれを生じます。
C8神経根障害では、前腕内側から小指と薬指に
しびれが生じます。
神経根障害では、その部位により、
痺れや痛みが生じる部位が異なってきます。
図も参照して確認しておきましょう。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問32)へ
第31回(2023年)問題一覧
次の問題(問34)へ