あん摩マッサージ指圧師の過去問 第31回(2023年) 午後 問38
この過去問の解説 (3件)
鷲手は、尺骨神経の障害により、
手内筋が萎縮した状態であり、
中でも第4・5指のM P関節が過伸展し、
DIP関節やPIP関節が屈曲しています。
母指内転筋は、
母指球筋を構成している筋のひとつです。
尺骨神経に支配されており、
これが正解であると考えられます。
短母指外転は、
母指球筋を構成している筋のひとつです。
正中神経支配に支配されています。
長母指屈筋は、
母指のM P・I P関節を屈曲する筋です。
正中神経に支配されています。
母指対立筋は、
母指球筋を構成する筋のひとつです。
正中神経に支配されています。
手内筋を構成する筋と神経支配について
振り返ってみましょう。
尺骨神経が手関節部で損傷された場合、それより遠位が麻痺し、母指球筋と示指、中指の虫様筋を除くすべての手内筋の運動麻痺を呈します。
虫様筋麻痺のため、薬師、小指はMP関節過伸展、指の各関節は屈曲位となり、この変形を鷲手と呼びます。
尺骨神経が支配している筋肉なので、鷲手がみられる場合麻痺を呈します。なので、これが正解であると考えられます。
正中神経が支配しています。
正中神経が支配しています。
正中神経が支配しています。
他には、正中神経麻痺では猿手、橈骨神経麻痺では下垂手を呈します。
鷲手(ワシテ)【Claw hand】とは、鉤爪(カギツメ)変形とも呼ばれ、
尺骨神経の麻痺によって引き起こされた背側骨間筋、虫様筋、小指球筋の委縮により、
小指と環指が、DIP関節屈曲、PIP関節屈曲、MP関節過伸展に変形する、
鷲の手のような変形をいいます。
原因としては、ギヨン管症候群や肘部管症候群の他に外傷による尺骨神経障害もあります。
本問題は、尺骨神経麻痺における施術対象となる罹患筋を聞かれています。
尺骨神経の支配筋は、
本幹からが、尺側手根屈筋、深指屈筋
浅枝からが、短掌筋
深枝からが、小指外転筋、短小指屈筋、小指対立筋、第3・4虫様筋、掌側・背側骨間筋、母指内転筋、短母指屈筋
となります。
よって、母指内転筋を選びます。
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