あん摩マッサージ指圧師の過去問
第32回(2024年)
午後 問63

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第32回(2024年) 午後 問63 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。
「48歳の女性。主訴は前頭部痛。頭重感を伴い、ぼんやりとしている。舌質は胖大、歯痕、舌苔は白膩、脈は滑を認める。」

最も適切な病証はどれか。
  • 肝陽上亢
  • 気滞血瘀
  • 腎陽虚
  • 痰湿

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題のポイントは、患者の症状・舌診・脈診の結果をもとに、適切な病証を特定することです。

 

それぞれの選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 肝陽上亢

肝陽上亢は肝の陽気が過度に上昇する状態で以下症状が出現します。


・頭痛

・めまい

・耳鳴り

・目の充血


また、舌質は通常、赤くて舌苔は薄黄、脈は弦数を示すことが多いです。

 

今回の症例の舌診や脈診と一致しないため、この選択肢は不適切です。

 

選択肢2. 気滞血瘀

気滞血瘀は、気の流れが滞って血が淀む状態で以下症状が見られます。

 

・刺すような痛み

・舌に紫斑が見られることがある

・脈は弦または結代を示す

 

今回の症例の舌診や脈診と一致しないため、この選択肢は不適切です。

 

選択肢3. 腎陽虚

腎陽虚は、腎の陽気が不足した状態で以下症状が見られます。


・冷え性

・四肢の冷感

・腰や膝の痛み

・尿量減少

・舌質は淡く、脈は沈遅を示す


今回の症例の舌診や脈診と一致しないため、この選択肢は不適切です。

選択肢4. 痰湿

痰湿は、体内に湿気や痰が滞る状態で以下症状が見られます。


・頭重感

・ぼんやりとした感覚

・舌質は胖大で歯痕

・舌苔は白膩

・脈は滑を示す


今回の症例の舌診や脈診と一致するため、この選択肢が最も適切です。

まとめ

今回の症例は、舌質が胖大、歯痕、舌苔が白膩、脈が滑であるため、痰湿が最も適切な病証です。

 

適切な治療方針を立てるためには、この病証に基づいたアプローチが必要です。

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02

頭重感は、湿邪や痰湿によるものが多いとされます。また、胖大を伴った歯痕には痰湿の停滞や食滞によるものがあります。

選択肢1. 肝陽上亢

肝陽上亢は肝腎の陰液が不足した結果、肝陽が亢進した状態です。陰虚の症状があらわれます。

選択肢2. 気滞血瘀

気滞血瘀は気滞により血が流通できない状態です。気滞による症状と血瘀による症状があらわれます。

選択肢3. 腎陽虚

腎陽虚は腎陽の不足により温煦作用、気化作用が低下した状態です。陽虚の症状があらわれます。

選択肢4. 痰湿

痰湿は人体に不要となった病理産物です。身体の重だるさ、浮腫などが生じます。なので、これが正解であると考えられます。
 

まとめ

痰湿は、水湿、水飲、痰飲などとも呼ばれます。

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