あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問10 (午前 問10)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問10(午前 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

横断研究において算出できる疫学指標はどれか。
  • 有病率
  • 罹患率
  • 死亡率
  • 平均余命

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この過去問の解説 (3件)

01

研究には主に

横断研究:研究したい事象に関して、ある一時点で複数の観点からの要因を探る

縦断研究:特定の研究したい事象に関して、長期的に観察しデータをとる

コホート研究:ある特定の事象を持ったグループを研究し、発病する確率などを調べる

と言った3種類があります。

選択肢1. 有病率

有病率を調べる際には横断研究を行います。

研究時の有病率を見ることが可能です。

よって〇です。

選択肢2. 罹患率

横断研究では罹患率を把握できないことが欠点とされています。

よって✕です。

選択肢3. 死亡率

死亡率を知るには観察やデータをとることが必要となり

横断研究ではデータが取れません。

よって✕です。

選択肢4. 平均余命

平均余命は長期観察にてデータ化されます。

よって✕です。

まとめ

自分が研究をしたい場合

何を目的に研究をするのか、そして何を算出したいのかを明確にしておくことで

どの研究デザインで研究できるか正しく効率的に選択が可能です。

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02

正解は「有病率」です。

横断研究とは、ある一時点において、曝露と疾病の発生との関連を調べることです。

つまり、研究するときに時間の経過は発生せず、ある一時点(例として1月1日、午前0時時点)で、病気の要因と結果を同時に測定(対象者を1回だけ観察)することができる研究が該当します。

逆に研究するときに時間の経過が発生するのが縦断研究となります。例として、1月~12月まで観察する研究(コホート・症例対照研究)があげられます。


 

選択肢1. 有病率

ある一時点において、病気になっている人の割合です。ある一時点であるため、時間の経過は伴いません。


 

選択肢2. 罹患率

一定期間内に新たに病気が発生した率です。つまり、1年、2年と期間をおいて観察するため、時間の経過が伴います。


 

選択肢3. 死亡率

一定期間観察したときの死亡発生の率のことです。通常1年間観察するため、時間の経過が伴います。


 

選択肢4. 平均余命

ある年齢の人が、あと何年生きることができるかを示したものです。


 

まとめ

横断研究は「対象者を一度だけ観察」してデータをまとめる研究手法です。

ある一時点のみを観察するため、時間の経過が伴いません。時間経過を伴う研究は、横断研究とならないことを押さえておきましょう。


 

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03

有病率 が横断研究で求められる指標です。
横断研究は、ある時点で調査対象の集団を一度だけ観察し、病気をもっている人の割合を調べます。

そのため「今、この集団に病気をもつ人がどれだけいるか」を表す 有病率 を計算できます。

選択肢1. 有病率

ある時点で病気をもっている人の割合です。

横断研究では人を追跡せず、その場で状態を確認するので、この指標を直接算出できます。

 

 

選択肢2. 罹患率

一定期間に新しく病気になった人の割合を表します。

発生の瞬間を追う必要があるため、時間の経過を観察するコホート研究などで求めます。

横断研究だけでは算出できません。

選択肢3. 死亡率

一定期間にどれだけの人が亡くなったかを計算する指標です。

期間中の死亡を把握するため、追跡が必要で、横断研究では扱いません。

選択肢4. 平均余命

ある年齢の人があと何年生きるかの平均を示す統計です。

長期的な死亡データが前提となるため、一時点の調査では計算できません。

まとめ

横断研究は「一度だけの観察」でデータを集める方法です。

この特徴から、その瞬間の病気の広がりを示す 有病率 は求められますが、発生や死亡など時間経過を伴う指標は扱えません。

横断研究=有病率、と結び付けて覚えておくと整理しやすいです。

 

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