あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問35 (午前 問35)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問35(午前 問35) (訂正依頼・報告はこちら)

Ⅲ型アレルギーが関与する疾患はどれか。
  • 花粉症
  • 全身性エリテマトーデス
  • バセドウ病
  • グッドパスチャー症候群

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この過去問の解説 (3件)

01

アレルギーは

体の反応別に4タイプ、侵入経路別で3タイプに分けられます。

選択肢1. 花粉症

花粉症はI型アレルギーに分類されます。

タンパク質(IgE抗体)がアレルゲンと結合して反応し症状が出ます。

花粉症の他に、アナフィラキシーや気管支炎もこれにあたります。

よって✕です。

選択肢2. 全身性エリテマトーデス

全身性エリテマトーデスはⅢ型アレルギーに分類されます。

全身性エリテマトーデスの他に、リウマチが分類されます。

よって〇です。

選択肢3. バセドウ病

バセドウ病はII型アレルギーに分類されます。

自己免疫疾患に多く見られるアレルギーの一つで

自分の細胞を敵だと誤認識してしまい攻撃してしまうアレルギーです。

よって✕です。

選択肢4. グッドパスチャー症候群

グッドパスチャー症候群は肺や腎臓を攻撃してしまう自己免疫疾患で

II型アレルギーに分類されます。

重症筋無気力症などがこれにあたります。

よって✕です。

まとめ

侵入経路の3タイプには

吸入性:花粉やほこりなど

食物性:乳製品や卵など

接触性:金属や衣料繊維など

に分けられます。

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02

正解は「全身性エリテマトーデス」です。

Ⅲ型アレルギーは、血液内で作られた免疫複合体が組織に沈着、補体を活性化させて、沈着部位が傷害されるアレルギー反応のことです。


 

選択肢1. 花粉症

花粉症はⅠ型アレルギー(即時型)です。

IgEが肥満細胞と結合し、その後抗原と結合することで、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンが放出され、血管の透過性が亢進、平滑筋の収縮などが生じます。


 

選択肢2. 全身性エリテマトーデス

全身性エリテマトーデス(SLE)はⅢ型アレルギー(免疫複合体型)です。

SLEは、免疫複合体が腎臓の糸球体や関節の滑膜に沈着し、炎症反応を引き起こす自己免疫疾患です。


 

選択肢3. バセドウ病

バセドウ病はⅡ型アレルギー、書籍によってはⅤ型アレルギーに分類されます。

TSH受容体抗体がTSH受容体に結合することで、持続的に甲状腺ホルモンを分泌させ、機能亢進を引き起こします。


 

選択肢4. グッドパスチャー症候群

グッドパスチャー症候群はⅡ型アレルギー(細胞傷害型)です。

肺と腎臓に抗GBM抗体が生じることで、肺出血や糸球体腎炎を引き起こします。


 

まとめ

Ⅰ型アレルギーは、抗原(アレルゲン)とIgE抗体とマスト細胞が関与し、ケミカルメディエーター(ヒスタミン、ロイコトリエン)により気道収縮、炎症反応が生じます。

Ⅱ型アレルギーは、抗体が細胞表面にある抗原に反応して、細胞傷害・破壊を引き起こします。

Ⅲ型アレルギーは、免疫複合体が関与し、免疫複合体が沈着する部位に炎症反応を引き起こします。

Ⅳ型アレルギーは、過剰な細胞性免疫が関与し、細胞を傷害・破壊を引き起こします。


 

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03

全身性エリテマトーデス がⅢ型アレルギー(免疫複合体型)が関与する代表的な疾患です。

病気の原因となる抗原と抗体が体内で複合体をつくり、血管壁などに沈着して炎症を起こします。

選択肢1. 花粉症

Ⅰ型アレルギー(即時型)で、IgE抗体が肥満細胞を刺激してヒスタミンなどを放出する仕組みです。

免疫複合体は主要な役割を果たしません。

選択肢2. 全身性エリテマトーデス

自己核成分に対する抗体が多数でき、抗原‐抗体複合体が全身の血管に沈着します。

典型的なⅢ型アレルギー疾患です。

選択肢3. バセドウ病

甲状腺刺激ホルモン受容体への自己抗体が受容体を持続的に刺激する病気で、主にⅡ型アレルギー(刺激型)に分類されます。

選択肢4. グッドパスチャー症候群

腎糸球体や肺胞基底膜に対する自己抗体が細胞傷害を起こすⅡ型アレルギー(細胞障害型)です。

免疫複合体は主体ではありません。

まとめ

アレルギー反応は型によって仕組みが異なります。

Ⅰ型:IgE即時反応(花粉症など)

Ⅱ型:自己抗体が標的細胞を攻撃・刺激(バセドウ病・グッドパスチャー症候群)

Ⅲ型:抗原‐抗体複合体が沈着して炎症(全身性エリテマトーデス)
この区別を押さえると、疾患を見ただけでアレルギー型が推測しやすくなります。

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