あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問118 (午後 問38)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問118(午後 問38) (訂正依頼・報告はこちら)

脛骨神経麻痺の所見はどれか。
  • 鉤足
  • 膝蓋腱反射消失
  • 足部の外がえし困難
  • 下腿前面の感覚障害

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この過去問の解説 (2件)

01

脛骨神経の神経支配は

筋肉:下腿三頭筋、膝窩筋、長趾屈筋、長母指屈筋、後脛骨筋、足底筋群

知覚:足底

となります。

 

選択肢1. 鉤足

鉤足とは

足関節が背屈位となり、つま先立ちができない状態です。

下腿三頭筋が機能しないことによるものとなります。

つまり〇です。

選択肢2. 膝蓋腱反射消失

膝蓋腱は大腿神経により支配されます。

脛骨神経が害されても、膝蓋腱反射は消失しません。

よって✕です。

選択肢3. 足部の外がえし困難

足関節外返しは腓骨神経により機能を保たれています。

よって✕です。

選択肢4. 下腿前面の感覚障害

下腿前面は大腿神経と腓骨神経により支配されています。

よって✕です。

まとめ

神経支配を正しく理解しておくと

簡単に答えを導き出すことができます。

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02

鉤足が脛骨神経麻痺でみられる代表的な所見です。

脛骨神経が支配する足底の小さな筋が働かなくなると、足指がかぎ状に曲がり、いわゆる鉤足(足趾鉤状変形)になります。

選択肢1. 鉤足

脛骨神経は足底の骨間筋・虫様筋など足指をまっすぐ保つ筋を支配します。

これらがまひすると屈筋が優位になり、足趾がMTP関節で反り返り、IP関節で曲がる鉤足が生じます。

選択肢2. 膝蓋腱反射消失

膝蓋腱反射は大腿四頭筋を支配する大腿神経(L2〜L4)の反射です。

脛骨神経麻痺では通常保たれます。

選択肢3. 足部の外がえし困難

外がえし(外反・外転)は腓骨(総腓骨)神経支配の長・短腓骨筋が主に担当します。

脛骨神経麻痺では障害されません。

選択肢4. 下腿前面の感覚障害

下腿前面は腓骨神経や大腿神経の感覚領域です。

脛骨神経の感覚障害は主として足裏と足底縁に現れます。

まとめ

脛骨神経麻痺では、

足底小筋のまひ → 鉤足

足底の知覚低下

足関節底屈力の低下(踵足傾向)
が主な特徴です。

反対に腓骨神経領域の運動・感覚や膝蓋腱反射には大きな影響がありません。

選択肢を整理すると、鉤足だけが脛骨神経麻痺の所見と一致します。

 

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