あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問133 (午後 問53)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問133(午後 問53) (訂正依頼・報告はこちら)

次の症例の経脈病証を循経取穴により治療する場合、適切な郄穴はどれか。
「62歳の女性。数日前に左の側頸部から上腕外側にかけて痛むようになり、頸部を右に側屈すると左の目尻から頰まで痛みが広がる。」
  • 養老
  • 会宗
  • 孔最
  • 温溜

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この過去問の解説 (2件)

01

ポイントは

・左側頭部~上腕外側にかけての痛み

・右側屈で左目尻〜頬にかけての痛み

です。

選択肢1. 養老

養老は手関節の尺骨茎状突起のやや近位にある治療穴です。

経脈は同側の頸部の付け根までしか伸びていないので✕です。

選択肢2. 会宗

会宗は尺骨茎状突起の3寸近位にある治療穴です。

この経脈は同側の眉尻まで伸びており

痛みの部位と一致します。

よって〇です。

選択肢3. 孔最

孔最は前腕の真ん中あたりに位置する治療穴です。

この経脈は同側の胸元あたりまでしか伸びていないので✕です。

選択肢4. 温溜

前腕橈側の真ん中よりやや遠位に位置する治療穴です。

これは対側のほうれい線の上までつながっています。

よって✕です。

まとめ

治療穴はもちろんのこと

その経脈を覚えておくことが重要です。

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02

会宗(かいそう)が最も適切です。

会宗は 手少陽三焦経の郄穴 で、三焦経は「側頸部 → 肩外側 → 上腕外側 → 前腕後外側 → 手背」を下り、上枝では「耳前 → 目尻(外眼角) → 頰」へも分布します。

本症例の痛みの経路(左側頸~上腕外側・頸部側屈で目尻から頰まで放散)は三焦経の走行と一致するため、その郄穴である会宗を用いる循経取穴が最適です。

選択肢1. 養老

養老は、小腸経の郄穴です。

小腸経も後頸部から肩甲部を通りますが、上腕では後縁寄りを走り、主に耳や頬骨付近へ向かいます。

症例の「上腕外側」の痛みとはやや経路がずれます。

選択肢2. 会宗

会宗は 手少陽三焦経の郄穴 で、三焦経は「側頸部 → 肩外側 → 上腕外側 → 前腕後外側 → 手背」を下り、上枝では「耳前 → 目尻(外眼角) → 頰」へも分布します。

本症例の痛みの経路(左側頸~上腕外側・頸部側屈で目尻から頰まで放散)は三焦経の走行と一致するため、その郄穴である会宗を用いる循経取穴が最適です。

選択肢3. 孔最

孔最は肺経の郄穴です。

肺経は腕前内側から胸部へ向かう経路で、今回示された痛みの部位とは一致しません。

選択肢4. 温溜

温溜は大腸経の郄穴です。
大腸経は前腕橈側~上腕外側前縁を通りますが、顔面では鼻翼周囲を主に支配し、目尻への放散とは合いません。

まとめ

痛みの分布を経脈図と照合すると、手少陽三焦経が最も整合し、その郄穴が会宗です。

郄穴は経気が深く集まる要穴で、局所の急性疼痛を鎮める効果が高いため、循経取穴での治療点として会宗を選ぶのが最も適切です。

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