あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問139 (午後 問59)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問139(午後 問59) (訂正依頼・報告はこちら)

次の症例について、問いに答えよ。
「48歳の女性。3か月前から前ぶれなく顔と手足のほてりが出る。最近は倦怠感、耳鳴り、肩こりもあるが、健康診断では異常はなかった。舌苔は少なくやや乾燥、脈は細数を認める。」

最も考えられる病態はどれか。
  • 蓄積性疲労
  • 更年期障害
  • 本態性高血圧
  • 甲状腺機能低下

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この過去問の解説 (2件)

01

女性は手足の冷えを訴えることが多いですが

この女性の場合はほてり、そして閉経前後の可能性がある年齢

そして健康診断での異常がないことを考えると

どの傷病名が一番近いか分かりますね。

選択肢1. 蓄積性疲労

疲労と言うくらいなので主な症状は

疲れやだるさ、肩こり、頭痛、倦怠感などがあげられます。

しかし、蓄積性疲労では顔や手足のほてりはあまり訴えはありません

よって✕です。

選択肢2. 更年期障害

年齢、顔や手足のほてり、倦怠感や耳鳴りなどから更年期障害が考えられます。

特にホットフラッシュと言われる

瞬間的に顔や手足がほてり、発汗の症状がある場合は年齢も加味して更年期障害を疑います。

よって〇です。

選択肢3. 本態性高血圧

本態性高血圧とは

原因がはっきりしない高血圧を指します。

症状が進行するとめまいや頭痛、倦怠感などを訴えますが

ほてりなどの症状は出ません

よって✕です。

選択肢4. 甲状腺機能低下

甲状腺機能低下の症状は

倦怠感や体重の増加に加え

寒さを感じることがあります。

設問とは逆なので✕です。

まとめ

ここでのポイントは”年齢”と”ほてり”です。

更年期障害の診断は

婦人科病院でのホルモン数値を計測して診断しますが

年齢や症状から検査もなく診断されることも多かったり

異常な発汗などを他人に指摘されてからの自覚も多いようです。

また気分の上がり下がりもよくある症状であり

相手のパーソナリティも観察しながら施術をするといいでしょう。

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02

更年期障害が最も考えられます。

48歳は閉経前後の年齢で、顔と手足のほてり(ホットフラッシュ)、倦怠感・耳鳴り・肩こりなど多彩な自律神経症状がみられ、検査では異常がないという特徴が一致します。

舌苔が少なく乾燥し、脈が細数である点も、陰虚による相対的な熱(虚熱)を裏付けます。

 

選択肢1. 蓄積性疲労

長時間労働や睡眠不足が原因の全身疲労で、ほてりよりも筋肉痛や集中力低下が主症状になります。

年齢的背景とホットフラッシュの説明がつきません。

選択肢2. 更年期障害

閉経前後に卵巣ホルモンが急減し、ほてり・発汗・耳鳴り・肩こり・倦怠感などの自律神経失調が起こります。

健康診断で異常が出にくい点も典型的です。

選択肢3. 本態性高血圧

血圧上昇が主で、ホットフラッシュや舌苔の乾燥とは直接関係しません。

健康診断で血圧異常がなかったとの記載とも合いません。

選択肢4. 甲状腺機能低下

寒がり・むくみ・皮膚乾燥などが中心で、むしろ体温が低めになります。

ほてりや脈数(速い脈)とは逆の所見です。

まとめ

症状の経過と舌脈所見からは、陰虚→虚熱→ホットフラッシュの流れが読み取れます。

閉経期の女性に多い更年期障害が最も合致し、他の選択肢では主症状や検査所見が説明できません。

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