あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問142 (午後 問62)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問142(午後 問62) (訂正依頼・報告はこちら)

次の症例について、問いに答えよ。
「65歳の女性。自宅で転倒。左大転子周囲に腫脹と内出血があり、背臥位で左下肢外旋位がみられた。立ち上がることができず、人工股関節置換術を受けた。」

術後リハビリテーションとして最も適切なのはどれか。
  • 早期にリハビリテーションを開始する。
  • 脱臼予防には股関節の伸展・外転位を避ける。
  • 車椅子への移乗の際は患肢を支持脚にする。
  • 患部へマイクロ波を照射する。

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この過去問の解説 (1件)

01

早期にリハビリテーションを開始する。
人工股関節置換術(THA/BHA)の基本方針は「できるだけ早く坐位・立位・歩行練習を始め、廃用と合併症を防ぐ」ことです。術翌日から離床し、筋力維持や深部静脈血栓症の予防を図るのが標準的なプロトコルです。

選択肢1. 早期にリハビリテーションを開始する。

血栓・肺合併症・筋力低下を防ぎ、ADLを速やかに回復させます。

多くの施設で術翌日からベッドサイドで足関節ポンプ運動→立ち上がり→平行棒歩行へと段階的に進めます。

選択肢2. 脱臼予防には股関節の伸展・外転位を避ける。

脱臼リスクは手術アプローチにより異なります。

後方アプローチが一般的な高齢者の置換術では「屈曲90°超・内転・内旋」を避ける指導が基本で、伸展・外転を特に禁忌とするわけではありません

選択肢3. 車椅子への移乗の際は患肢を支持脚にする。

術直後は患肢荷重量を医師の指示に合わせて制限するのが通常です。

支持脚にすると転倒や脱臼の危険が高まるため不適切です。

選択肢4. 患部へマイクロ波を照射する。

早期創部に深部加温を行うと出血や腫脹を助長する恐れがあります。

急性期には適さず、瘢痕が安定するまでは禁忌です。

まとめ

人工股関節置換術後は 「できるだけ早く動かす」 ことが回復の鍵です。

筋力・循環・呼吸機能の低下を防ぎ、日常生活復帰を早めるためにも、早期リハビリテーション開始が最も重要な介入となります。

 

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