あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問143 (午後 問63)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問143(午後 問63) (訂正依頼・報告はこちら)

次の症例について、問いに答えよ。
「50歳の男性。主訴は左肩関節の痛み。肘を曲げながら物を持ち上げる際、肩前面に強い痛みが出現する。自発痛や関節可動域制限はない。」

徒手検査で陽性となる可能性が最も高いのはどれか。
  • ヤーガソンテスト
  • ダウバーンサイン
  • ドロップアームテスト
  • インピンジメントテスト

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この過去問の解説 (1件)

01

ヤーガソンテストが陽性になる可能性が最も高いです。

肘を曲げて物を持ち上げる動作は上腕二頭筋長頭腱を強く働かせるため、この腱に炎症や不安定があると肩前面に鋭い痛みが出やすく、ヤーガソンテストで再現されます。

 

選択肢1. ヤーガソンテスト

肘を90度屈曲したまま前腕の回外(手のひらを上に向ける動き)に抵抗を加え、上腕二頭筋長頭腱溝の痛みや腱の不安定感を確認します。今回と同じく肘屈曲+抵抗負荷で肩前面に痛みが出るため適合性が高いです。

選択肢2. ダウバーンサイン

上腕外側の圧痛(主に肩峰下滑液包炎)を判定する方法です。

肘屈曲に伴う肩前面痛とは症状が異なります。

選択肢3. ドロップアームテスト

腕を外転位からゆっくり下ろさせ、途中で落下や強い痛みが出るかを見るテストで、主に腱板断裂(特に棘上筋)を評価します。

肘屈曲時だけの痛みとは結びつきにくいです。

選択肢4. インピンジメントテスト

肩外転や挙上で肩峰下での挟み込み痛を誘発し、肩峰下インピンジメント症候群を示唆します。

肘屈曲抵抗時の限定的な痛みを説明しにくいです。

まとめ

症例は「抵抗をかけた肘屈曲で肩前面が痛む」点が決め手です。

これは上腕二頭筋長頭腱障害の典型であり、その評価に最も敏感なのがヤーガソンテストです。

ほかの検査は腱板や滑液包など別の病態を想定したものなので、今回の状況には当てはまりません。

 

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