あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問145 (午後 問65)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問145(午後 問65) (訂正依頼・報告はこちら)

次の症例について、問いに答えよ。
「75歳の男性。3週間前から排便量が少なく、腹部膨満感がある。食欲低下、倦怠感、足の冷えがあり、病院で機能性便秘と言われた。舌苔は白膩、脈は沈遅、腹は小腹不仁を認める。」

病態把握に最も必要な情報はどれか。
  • 運動習慣
  • 入浴状況
  • 食事摂取量
  • 水分摂取回数

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この過去問の解説 (2件)

01

機能性便秘は

腸の機能低下によって起こる便秘を指します。

環境の変化や生活習慣(主に食生活)によって引き起こされると考えられます。

選択肢1. 運動習慣

腹筋を含めた運動習慣の低下が小腹不仁を引き起こす原因の一つとも言われていますが

今回の場合足の冷えも訴えているので冷たいものの飲食が原因とも考えられます。

複数原因が考えられ、運動習慣の聴取は”最も必要”とは言い切れないので、✕です。

選択肢2. 入浴状況

入浴状況は

便秘の聞き取りに第一選択はされないと考えます。

よって✕です。

選択肢3. 食事摂取量

食事量の増減や内容の聴取は

便秘の聞き取りに際し、重要と考えます。

3週間前と比べた食事量の変化、食物繊維の含有量や、温かい冷たいなどの温度や

量も含めた食事の聞き取りを行います。

よって〇です。

選択肢4. 水分摂取回数

水分摂取回数も大切ですが

重要度で言うと

どちらかと言えば排尿に異常があった際に聞き取りします。

よって✕です。

まとめ

排便異常やそれに伴った症状の解明には

日頃の生活や変化などの聞き取りが大切になってきます。

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02

食事摂取量 の確認が最も必要です。

便の材料がそもそも少なければ排便量は減りますし、食欲低下もみられるため、現在どの程度の量を食べているかを把握しないと病態(脾胃の虚弱か寒湿停滞かなど)の判定ができません。

 

 

選択肢1. 運動習慣

運動不足は腸蠕動を弱めますが、今回の沈遅脈・白膩苔・足の冷えなど寒湿・虚寒の所見を判断する決定打にはなりません。

選択肢2. 入浴状況

体を温める習慣は寒証の補足情報として有用ですが、便量減少の直接的評価には優先度が低いです。

選択肢3. 食事摂取量

便は摂取した食物が消化・吸収された残りです。

機能性便秘で「排便量が少ない」場合、まず摂取量不足がないかを確かめる必要があります。

食欲低下があるため、実際にどのくらい食べているか把握しないと、脾胃気虚による産便不足か、寒湿停滞による輸送障害かの鑑別が難しくなります。

選択肢4. 水分摂取回数

水分不足は乾燥便を招きますが、本症例では「便が硬い」「口渇」など乾燥の訴えはなく、舌苔も潤った白膩です。

まずは食物量を確認する方が診断に直結します。

まとめ

便秘を弁証する際は「便の量・性状」と「飲食の量」の関係を確かめることが基本です。

食欲低下がある本例では、食事摂取量の把握が他の生活要因よりも先に求められます。

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