あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問147 (午後 問67)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問147(午後 問67) (訂正依頼・報告はこちら)

次の症例について、問いに答えよ。
「60歳の女性。1年前に乳癌で左乳房全切除および腋窩リンパ節郭清術を受けた。半年前から左上肢に浮腫が出現し、現在は安静臥床でも改善せず圧痕が残る。」

発症しやすい合併症はどれか。
  • 強皮症
  • 静脈瘤
  • 蜂巣炎
  • 深部静脈血栓症

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この過去問の解説 (1件)

01

蜂巣炎が起こりやすい合併症です。

リンパ節郭清後の慢性リンパ浮腫では、皮膚と皮下組織にリンパ液が停滞して防御力が下がり、細菌が侵入すると蜂巣炎(セルライト)が発生しやすくなります。

 

選択肢1. 強皮症

全身性の自己免疫疾患で、リンパ浮腫とは直接の関連がほとんどありません。

選択肢2. 静脈瘤

長期の静脈うっ滞や弁不全で下肢に生じることが多く、上肢リンパ浮腫との因果関係は弱いです。

選択肢3. 蜂巣炎

リンパ浮腫で循環するリンパ液が滞り、細菌の排除が十分に行えないため、皮膚のちいさな傷からでも細菌感染が広がりやすい状況になります。発赤・熱感・圧痛を伴う急性炎症が代表的な合併症です。

選択肢4. 深部静脈血栓症

主に下肢の深部静脈で起こる血栓で、乳癌術後の上肢リンパ浮腫とは機序が異なります。

まとめ

乳癌術後の上肢リンパ浮腫は、滞ったリンパ液が細菌の温床となり蜂巣炎を繰り返しやすいことが臨床上の大きな問題です。

皮膚の保清と早期の創傷ケアが予防の鍵になります。

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