あん摩マッサージ指圧師 過去問
第33回(2025年)
問154 (午後 問74)

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問題

あん摩マッサージ指圧師試験 第33回(2025年) 問154(午後 問74) (訂正依頼・報告はこちら)

振せん法による刺激の伝導に主に関与するのはどれか。
  • Ⅰ群線維
  • Ⅱ群線維
  • Ⅲ群線維
  • Ⅳ群線維

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この過去問の解説 (2件)

01

振せん法とは

バイブレーションのような細かい振動により

皮下の血流増進を促し

筋肉や神経の活動を活発にする手技です。

選択肢1. Ⅰ群線維

Ⅰ群線維を刺激するには

筋肉(筋紡錘)を伸張させる必要があります。

よって✕です。

選択肢2. Ⅱ群線維

Ⅱ群線維は触覚圧や振動により刺激され、Aβ線維が伝導します。

よって〇です。

選択肢3. Ⅲ群線維

Ⅲ群線維は痛覚(機械受容器)や冷感を伝導します。

✕です。

選択肢4. Ⅳ群線維

Ⅳ群線維は温感や痛覚(第二次:ポリモーダル受容器)により刺激を受け

C線維に伝達します。

よって✕です。

まとめ

受容器と神経線維のつながりは言葉で覚えると難しいです。

だいたいのメカニズムを理解したら

作図したりして覚えましょう。

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02

Ⅱ群線維が最も関与します。

振せん法で与える細かな振動は、皮膚や筋膜の圧・振動受容器(パチニ小体など)で受け取られ、太くて伝導速度の速いⅡ群線維(Aβ線維)を通って中枢へ伝わります。

 

選択肢1. Ⅰ群線維

主に筋紡錘の一次終末や腱器官からの情報を伝える線維で、関節角度や張力などの深部感覚が中心です。

振動受容よりも筋の長さや張力調整に関与します。

選択肢2. Ⅱ群線維

皮膚の触圧・振動・筋紡錘の二次終末の情報を高速で伝える太い有髄線維です。

振せん法の細かな振動刺激は、このⅡ群線維を介して脊髄後索‐内側毛帯系に伝わり、体性感覚として認識されます。

選択肢3. Ⅲ群線維

細い有髄線維(Aδ線維)で、冷痛や強い機械刺激などの急性疼痛を素早く伝えます。

振動刺激とは受容器も経路も異なります。

選択肢4. Ⅳ群線維

無髄線維(C線維)で、温痛・遅い痛み・かゆみなどをゆっくり伝える線維です。

振動のような高速機械刺激には向きません。

まとめ

振動刺激はパチニ小体→Ⅱ群線維→脊髄後索という経路で速やかに伝導され、リラクゼーションや鎮痛に利用されます。

したがって、振せん法の生理作用を語るうえで鍵となる伝導路は Ⅱ群線維 です。

 

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