美容師の過去問
第42回
皮膚科学 問1

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問題

第42回 美容師国家試験 皮膚科学 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

皮膚の構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 色素細胞(メラノサイト)の数は、同一部位であっても白色人種や黒色人種などの人種によって大きく異なる。
  • 角化細胞(ケラチノサイト)は、約1か月かけて基底細胞から角質細胞に分化する。
  • ランゲルハンス細胞は、表皮内に侵入した抗原物質(アレルゲン)を取り込むはたらきがある。
  • 真皮は、コラーゲンからできた膠原(こうげん)線維が大部分を占めている。

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは1です。


皮膚は、大きく分けて3層構造になっており
一番上が「表皮」、その下が「真皮」、最下層が「皮下組織」
となっています。


1、
色素細胞(メラノサイト)とは
色素を生産、保有し体色を発現するもとになる細胞です。

人間、どんな肌の色でも色素細胞の数は同じです。
色素細胞が作るメラニンの色と量が違うと、肌の色が異なります。

よって、(大きく異なる)→(数は同じ)
の誤りです。


2、
角化細胞(ケラチノサイト)とは
表皮の大部分を占め、細胞分裂により
毎日新しい角化細胞が生まれています。

基底細胞が分裂し、表皮表面で脱落するまでの時間を
ターンオーバー時間と呼び、約4週間以上といわれています。

よって、正しいです。


3、
ランゲルハンス細胞とは
表皮に存在する樹状細胞の一つで免疫を司る細胞です。
皮膚より侵入した抗原を効率良く取り込む能力を持っています。

よって、正しいです。


4、
真皮とは
70%をコラーゲンからできた膠原繊維が占め
弾性繊維(エラスチン)や細胞外マトリックス、
ヒアルロン酸といった線維から構成されています。

よって、正しいです。

参考になった数11

02

答えは1です。

1、
色素細胞は、表皮の基底細胞にあります。
皮膚の白い黒いの違いは、色素細胞が出すメラニン色素の量とメラニン色素の比率で変わります。
メラニン色素は、ユーメラニン(赤黒)とフェオメラニン(黄赤)があり、その比率が人それぞれ違います。
皮膚の白い黒いの違いは、色素細胞の数ではありません。
よって、間違いなので、これが正解です。

2、
角化細胞は、表皮の基底細胞で作られ、細胞分裂で、表面に押し出され角質細胞になります。
約1か月かかります。
このことを角化と言います。
よって、正しいです。

3、
ランゲルハンス細胞は、異物を取り込みその情報を他の免疫細胞へ伝えます。
情報を伝え終わると、ランゲルハンス細胞自体の免疫機能が発動してその異物を排除します。
よって、正しいです。

4、
真皮は、コラーゲンとエラスチンというタンパク質から出来ています。
コラーゲンは、膠原繊維で出来ています。
真皮の大部分はコラーゲンで出来ています。
よって、正しいです。

参考になった数4

03

正解は1です。

色素細胞(メラノサイト)の数は、人種、あるいは個人による色の白い黒いに関係なく同一です。

皮膚の色の白い黒いは、主に色素細胞で作られるメラニンの量と配列によるもので、色素細胞の数の多少によるものではありません。

【表皮】

角化細胞(ケラチノサイト)

・色素細胞(メラノサイト)

・ランゲルハンス細胞

・メルケル細胞

【真皮】

・膠原線維(コラーゲン)

・弾性線維(エラスチン)

・真皮基質(ヒアルロン酸など)

【皮下組織】

・多量の脂肪を含んだ組織

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