美容師の過去問
第44回
皮膚科学 問1

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問題

第44回 美容師国家試験 皮膚科学 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

皮膚の構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 皮膚は、表面より表皮、真皮、皮下組織の3層からなる。
  • 表皮最下層の基底細胞が表層に移動し、角質細胞になる。
  • 角化細胞(ケラチノサイト)は、メラニンをつくる細胞であり、表皮の細胞の約95%を占める。
  • 表皮内には、ランゲルハンス細胞という抗原物質(アレルゲン)を取り込み、リンパ球に抗原情報を提示する細胞がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは3です。

1. 正しいです。

表皮は、皮膚の一番外側にあります。

約0.2mmの厚さです。

真皮は表皮の下にある層です。

皮下組織は、真皮の下の脂肪を含んだ組織のことです。

2. 正しいです。

表皮の角化細胞である基底層でケラチンを産生し、上へと押し上げられ、角質細胞になります。

3. 誤りです。

メラニンを作る細胞は、色素細胞(メラノサイト)です。

角化細胞(ケラチノサイト)は、ケラチンを作ります。

4. 正しいです。

ランゲルハンス細胞は、免疫に関係する細胞で、外部から表皮の中に入ってきた抗原物質を取り込んで処理し、リンパ球に情報を伝えます。

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02

皮膚構造に関する問題では、層の順番や似たような横文字に注意が必要です。

選択肢1. 皮膚は、表面より表皮、真皮、皮下組織の3層からなる。

こちらは正しい説明文である為、誤りです。

表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の順番です。間違えないようにしましょう。

選択肢2. 表皮最下層の基底細胞が表層に移動し、角質細胞になる。

こちらも正しい説明文である為、誤りです。

表皮にも4つの層があり、内側から基底層」「有棘層」「顆粒層」「角層」の順番です。

基底層で生成された基底細胞は、有棘細胞、顆粒細胞と徐々に形を変えながら表層に移動し角質細胞になります。

選択肢3. 角化細胞(ケラチノサイト)は、メラニンをつくる細胞であり、表皮の細胞の約95%を占める。

こちらは誤った説明文である為、正解です。

角化細胞(ケラチノサイト)表皮の細胞の約95%を占める」の説明は正しいですが、メラニンをつくる細胞は色素細胞(メラノサイト)です。

ちなみに角化細胞(ケラチノサイト)は「基底細胞」「有棘細胞」「顆粒細胞」「角質細胞」とで存在する層によって分類が変わります。

選択肢4. 表皮内には、ランゲルハンス細胞という抗原物質(アレルゲン)を取り込み、リンパ球に抗原情報を提示する細胞がある。

こちらは正しい説明文の為、誤りです。

ランゲルハンス細胞は抗原物質(アレルゲン)を取り込み、リンパ球に抗原情報を提示する細胞として免疫システムを担っています。

まとめ

ランゲルハンス細胞の説明文は一見、皮膚内の説明には思えない内容ですので、他の問題の時に混同しないよう注意してください。

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03

正解は3です。

皮膚は皮膚表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から構成されていて、表皮はさらに「角層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4層になっています。

1は正しい説明です。

表皮最下部の基底層にある基底細胞は、細胞分裂を繰り返して角化細胞(ケラチノサイト)をつくり出して上(皮膚表面)へと押し上げています。

それが角質細胞になります。

2も正しい説明です。

前出の角化細胞(ケラチノサイト)は、表皮細胞の95%を占めていますが、メラニンを作る機能はありません。

毛髪の色や肌のシミのもとになるメラニン色素は、基底層にあるメラノサイト(色素細胞)で産生されています。

3は誤った説明です。

ランゲルハンス細胞は表皮内の有棘層にあり、侵入した抗原物質(アレルゲン)に反応し、これを取り込みリンパ球にその情報を伝達する免疫機能を持っています。

4も正しい説明です。

参考になった数3