美容師の過去問
第44回
皮膚科学 問5

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問題

第44回 美容師国家試験 皮膚科学 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

皮膚疾患に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 頭部白癬(はくせん)(シラクモ)は、白癬菌による感染症でペットから感染することがある。
  • 疥癬(かいせん)(ヒゼン)は、虱(しらみ)という昆虫の寄生によって起こる。
  • 伝染性膿痂疹(のうかしん)(トビヒ)は、毛包が角質の栓で詰まったものであり、毛包内に皮脂が貯留し、細菌に感染することによって起こる。
  • 尋常性座瘡(ざそう)(ニキビ)は、膿(うみ)がほかの部分の皮膚に付いて感染が広がる。

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは1です。

1. 正しいです。

白癬菌は、真菌のひとつで、皮膚疾患の中では一番多いです。 

(真菌はカビです。)

感染力が非常に強く、小児に多く見られます。

ペットからも感染することがあります。

2. 誤りです。

疥癬は、ヒゼンダニの寄生によって起こります。

感染力が強く、非常に痒い発疹ができます。

3. 誤りです。

トビヒは、化膿菌やブドウ球菌に侵されて起こり、水泡、膿疱が、顔や手など方々(ほうぼう)に飛び飛びに出来る皮膚疾患です。

膿が他の部分の皮膚に付着して、感染が広がります。

※治るまで美容の施術をしてはいけません。

4. 誤りです。

ニキビの原因は、アクネ菌や表皮ブドウ球菌などの細菌です。

毛包脂腺系に生じた炎症性疾患です。

膿が他の部分の皮膚に付着しても感染が広がることはありません。

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02

正解は1です。

頭部白癬は、真菌の一種である白癬菌が頭皮や毛髪に感染する病気で、感染力が強くペットなど動物から感染することもあります。

1が正しい説明です。

疥癬(ヒゼン)は、「ヒゼンダニ」と言う小さなダニが皮膚に寄生して起こる感染症です。

虱が原因ではないので、2は間違った説明です。

俗に「とびひ」と呼ばれる伝染性膿痂疹は、あせもや虫刺され、湿疹などを引っ掻いた傷などがもとになり原因菌(ブドウ球菌や溶連菌など)に感染して起こる病気です。

3は間違った説明です。

ニキビと言う呼び名が一般的な尋常性座瘡(ざそう)は、皮脂などがたまり毛穴が詰まることで生じる炎症性疾患です。

4は間違った説明です。

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03

この問題では真菌・細菌・虫の種類とその症状について理解していなければなりません。

それと以下の言葉の意味を知っているとどのような病気なのか理解しやすくなります。

伝染性..「.伝染する性質のある」の意味

尋常性...「一般的にみられる」の意味

選択肢1. 頭部白癬(はくせん)(シラクモ)は、白癬菌による感染症でペットから感染することがある。

この説明文は正しいため、こちらが正解です。

頭部白癬(シラクモ)は白癬菌が頭部(頭皮や毛髪)に感染することにより発症します。

白癬菌真菌の一種で感染力が強く、ペットや他者から感染することもあります

症状としては、斑状の脱毛やその部分への鱗屑がみられます。かゆみは特にありません。

選択肢2. 疥癬(かいせん)(ヒゼン)は、虱(しらみ)という昆虫の寄生によって起こる。

この説明文は誤っているため、こちらは誤りです。

疥癬(ヒゼン)は虱ではなく、ヒゼンダニの寄生によって起こります。

疥癬は強いかゆみを伴い睡眠に障害をきたすこともあります。

肌、衣類を通して人から人に感染します。

選択肢3. 伝染性膿痂疹(のうかしん)(トビヒ)は、毛包が角質の栓で詰まったものであり、毛包内に皮脂が貯留し、細菌に感染することによって起こる。

この説明文は誤っているため、こちらは誤りです。

伝染性濃痂疹(トビヒ)掻きむしった際に出来る細かい傷等を触ることで感染します。

原因は細菌(黄色ブドウ球菌・溶血性レンサ球菌によるものです。

かゆみや膿(うみ)を伴い、人から人へ感染します。

選択肢4. 尋常性座瘡(ざそう)(ニキビ)は、膿(うみ)がほかの部分の皮膚に付いて感染が広がる。

この説明文は誤っているため、こちらは誤りです。

尋常性座瘡(ニキビ)毛包が角質の栓で詰まったものであり、毛包内に皮脂が貯留し、細菌(アクネ菌)が増殖することで起こります。

かゆみがありますが、人から人への感染はありません。

まとめ

かゆみの有無、人から人に感染するかどうかも問われることがありますので覚えておきましょう。

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