美容師の過去問
第44回
香粧品化学 問2

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問題

第44回 美容師国家試験 香粧品化学 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

界面活性剤の乳化作用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 水相と油相とが乳化状態にあるものをエマルジョンという。
  • 油相に水滴が分散している乳化型(タイプ)をO/W型という。
  • 界面活性剤は分子内に親油基(疎水基)と親水基を持ち、乳化作用を示す。
  • 界面活性剤がミセルを形成する濃度以上になると、乳化作用が発揮される。

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは2です。

1. 正しいです。

乳化とは、ある液体にその液体と混ざり合わない別の液を均一に分散させることです。

乳化して得られたものを乳濁液(エマルジョン)といいます。

2. 誤りです。

油相に水滴が分散している乳化型は、W/O型(油中水型)です。

O/W型は、水相に油滴が分散している水中油型です。

3. 正しいです。

界面活性剤は、分子内に親油基(油になじみやすい)と親水基(水になじみやすい)を持っています。

4. 正しいです。

ミセルを形成する濃度以上とは、臨界ミセル濃度のことです。

乳化作用が発揮し始めます。

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02

エマルジョンという状態と界面活性剤の性質を以下で学びましょう。

選択肢1. 水相と油相とが乳化状態にあるものをエマルジョンという。

この説明文は正しいため、こちらは誤りです。

水の中に油が、または油の中に水が分散しいる状態(乳化状態)エマルジョンといいます。

身近なものだとマヨネーズが例として挙げられます。

選択肢2. 油相に水滴が分散している乳化型(タイプ)をO/W型という。

この説明文は誤っているため、こちらが正解です。

油相に水滴が分散している乳化型(タイプ)をO/W型ではなく、W/O型といいます。

分数表記と同じ考え方で、油の中に水の場合はW/O(水/油)、水の中に油の場合はO/W(油/水)となります。ちなみにWはWATER、OはOILの略です。

選択肢3. 界面活性剤は分子内に親油基(疎水基)と親水基を持ち、乳化作用を示す。

この説明文は正しいため、こちらは誤りです。

界面活性剤は分子内に親油基・疎水基(油になじみやすい性質)親水基(水になじみやすい性質)を持ち、乳化作用を示します。

界面活性剤は主に洗剤などに使用され、洗浄能力に優れています。

選択肢4. 界面活性剤がミセルを形成する濃度以上になると、乳化作用が発揮される。

この説明文は正しいため、こちらは誤りです。

界面活性剤がミセルを形成する濃度とは、界面(水と空気の境目)が界面活性剤で覆われ飽和した状態のことです。ちなみにミセルとは分子が外側が親水基、内部が親油基になるように球状に整列した集合体のことです。

ミセルは親水基が外側を向いていることで安定し、内部の親油基に油を取り込みます。その結果、乳化作用が発揮されます。

まとめ

ミセルの項目は覚えるのが難しいかもしれないですので、単純にミセルが形成されると乳化作用が発揮されると覚えるといいでしょう。深く理解したい方は、図付きで解説しているサイトなどを見ると更にわかりやすいかと思います。

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03

正解は2です。

エマルジョンとは、本来は混ざり合わないもの(水と油)が均一に混ざり合う状態のことを言い、乳化とも呼ばれます。

1は正しい説明です。

界面活性剤の働きで乳化された状態の内、油に水滴が分散して存在するものを油中水(W/O)型と言い、水に油滴が存在するものを水中油(O/W)型と言います。

2は間違った説明です。

乳化は、界面活性剤中の油になじむ親油基(疎水基)と水になじむ親水基が、油と水の仲を取り持つことで起こります。

3は正しい説明です。

乳化作用が起こるのは、界面活性剤中の親油基(疎水基)どうしが引きつけ合って、球状の物質(ミセル)が形成される濃度以上になった場合です。

4も正しい説明です。

参考になった数2