美容師の過去問
第44回
香粧品化学 問5

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問題

第44回 美容師国家試験 香粧品化学 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

ヘアカラーに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 一時染毛料は、タール色素(法定色素)等を毛髪の表面に付着させて着色する。
  • 脱色剤は、毛髪に含まれるメラニンを酸化して分解する。
  • 酸化染毛剤は、1回のシャンプーで色落ちする。
  • 染料中間体をカップラーとともに用いると、さまざまな色調に染毛できる。

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは3です。

1. 正しいです。

一時染毛料は、一時的に毛髪の表面のみに着色する染毛料です。水に溶けないタール色素や無機顔料、カーボン着色成分を樹脂や油分などに混ぜたもので、ヘアマスカラ、カラースプレーなどがあります。

2. 正しいです。

脱色剤は、毛髪に酸化剤を作用させて、毛髪に含まれるメラニン色素を酸化して分解します。

3. 誤りです。

1回のシャンプーで色は落ちません

2~3か月持続します。

4. 正しいです。

染料中間体は、無色ですが酸化剤で酸化されると発色する染料です。

カップラー(調色剤)は、単独では酸化されてもほとんど発色しませんが、染料中間体と共に酸化されると様々な色調に発色します。

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02

正解は3です。

カラースプレーやヘアマスカラなどの一時染毛料は、法定色素であるタール色素やカーボンブラックなどを使用して、毛髪の表面に付着させて着色する染毛料です。

1は正しい説明です。

脱色剤(ヘアブリーチ)は、過酸化水素がメラニン色素を酸化・分解することで髪色を明るくします。

2も正しい説明です。

一般にヘアカラーと呼ばれる酸化染毛剤は、分子が小さく髪の内部で発色・定着するためある程度色持ち(約2~3ヵ月)しますが、ヘアマニキュアなどと呼ばれる酸性染毛剤は、分子が大きく髪表面とキューティクルの内側にしか着色しないため、シャンプーのたびに色落ちします。

3が間違った説明です。

カップラー(調色剤)は、それ自体では酸化されても発色しませんが、染料中間体と組み合わせることでバリエーション豊かな色をつくり出すことができます。

4は正しい説明です。

参考になった数7

03

ヘアカラーの項目は美容師になってからお客様に説明を求められる内容も多く含まれているため、詳しく理解しておきましょう。

選択肢1. 一時染毛料は、タール色素(法定色素)等を毛髪の表面に付着させて着色する。

この説明文は正しいため、こちらは誤りです。

主にカラースプレーやヘアマスカラのことを一時染毛料と呼びます。

タール色素(法定色素)等を毛髪の表面に付着させて着色するため、シャンプー等で洗い流すことが可能です。

選択肢2. 脱色剤は、毛髪に含まれるメラニンを酸化して分解する。

この説明文は正しいため、こちらは誤りです。

主にヘアブリーチのことを脱色剤と呼びます。

ブリーチ剤の主な成分はアンモニアと過酸化水素で、その中の過酸化水素がメラニンを酸化して分解することで髪の毛の色が明るく変化します。

選択肢3. 酸化染毛剤は、1回のシャンプーで色落ちする。

この説明文は誤っているため、こちらが正解です。

主にヘアカラーや白髪染めのことを酸化染毛剤と呼びます。

酸化染毛剤は別名を永久染毛剤といい、一旦染まると色持ちが2~3か月と長期的に持続します。

その為、理論上では一回のシャンプーで色落ちすることはありません。(実際には水による膨潤やアルカリによるダメージ等でキューティクルが閉じきらず多少色落ちしてしまいます。)

選択肢4. 染料中間体をカップラーとともに用いると、さまざまな色調に染毛できる。

この説明文は正しいため、こちらは誤りです。

調色剤(カップラー)は単体では酸化しても発色しませんが、染料中間体と組み合わせると発色し、その組み合わせによりさまざまな色調に染毛できます

まとめ

酸化染毛剤の説明で理論上、一回のシャンプーで色落ちしないことになっていますが、実体験を元に考えると間違えてしまいますので、例外と思い注意するようにしましょう。

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