美容師の過去問
第47回
皮膚科学 問4

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問題

第47回 美容師国家試験 皮膚科学 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

皮膚と皮膚付属器官の保健に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 肝臓障害によって胆汁色素が皮膚に沈着すると、皮膚は紫色を帯びる。
  • 更年期の女性では、フケの増加やひげの発育、四肢の硬毛の発育がみられることがある。
  • 尋常性痙瘡(ざそう)(ニキビ)のなかには、便秘により悪化するものがある。
  • UVAは真皮にまで達し、しわやたるみを招く。

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この過去問の解説 (3件)

01

皮膚の変化と臓器との関係性についての問題です。

選択肢1. 肝臓障害によって胆汁色素が皮膚に沈着すると、皮膚は紫色を帯びる。

肝臓障害によって胆汁色素が皮膚に沈着すると、皮膚は紫色を帯びる。・・・

 肝臓の機能が低下すると胆汁色素(黄色)が増加し、やがて皮膚などに沈着し皮膚が黄色くなります。【黄疸】 

選択肢2. 更年期の女性では、フケの増加やひげの発育、四肢の硬毛の発育がみられることがある。

更年期の女性では、フケの増加やひげの発育、四肢の硬毛の発育がみられることがある。・・・〇

 女性ホルモンが減り、男性ホルモンとのバランスが崩れやすくなる更年期では、頭皮や肌の状態が変化することがあります。

選択肢3. 尋常性痙瘡(ざそう)(ニキビ)のなかには、便秘により悪化するものがある。

尋常性痙瘡(ざそう)(ニキビ)のなかには、便秘により悪化するものがある。・・・〇

 便秘により腸内環境が悪いと体内に有害物質が発生し、肌荒れの原因となります。

選択肢4. UVAは真皮にまで達し、しわやたるみを招く。

UVAは真皮にまで達し、しわやたるみを招く。・・・〇

 紫外線は波長の長さによりUVA、UVB、UVCと分けられます。

 【UVA】波長が長く、肌の深いところまで届きます。そのため、肌の弾力やハリを生む細胞を傷つけ、しわやたるみの原因となります。

 【UVB】波長は短いが、肌の表面に強くダメージを与えます。肌が赤く炎症したり、メラニン色素に作用してシミやそばかすの原因となります。

 【UVC】オゾン層に阻まれるため、地表には届きません。

 

まとめ

肝臓障害によって胆汁色素が皮膚に沈着すると、皮膚は紫色を帯びる。】は誤った文章なので、この問での正解です。

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02

保健(皮膚科学)に関する問題です。

選択肢1. 肝臓障害によって胆汁色素が皮膚に沈着すると、皮膚は紫色を帯びる。

・・・・肝臓障害によって胆汁色素が皮膚に沈着すると、皮膚は紫色ではなく黄色になるため誤った文章です。

選択肢2. 更年期の女性では、フケの増加やひげの発育、四肢の硬毛の発育がみられることがある。

・・・・正しい文章です。更年期の女性は男性的皮膚の変化が現れます。

選択肢3. 尋常性痙瘡(ざそう)(ニキビ)のなかには、便秘により悪化するものがある。

・・・・正しい文章です。

選択肢4. UVAは真皮にまで達し、しわやたるみを招く。

・・・・正しい文章です。最も波長が長く真皮まで到達します

まとめ

よって«肝臓障害によって胆汁色素が皮膚に沈着すると、皮膚は紫色を帯びる。»が誤った文章でこの問の正解になります。

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03

皮膚と附属器官保健(健康や精神、栄養状態など)に関する記述の中から誤ったものを選ぶ問題です。

選択肢1. 肝臓障害によって胆汁色素が皮膚に沈着すると、皮膚は紫色を帯びる。

肝臓障害になると、血液中のビルリビン(黄色の色素)が過剰になり、皮膚は紫色ではなく黄色くなる黄疸が起こります。

これが誤った記述です。

選択肢2. 更年期の女性では、フケの増加やひげの発育、四肢の硬毛の発育がみられることがある。

更年期の女性の中には、女性ホルモンの減少からフケの増加やひげやムダ毛の増加脂漏性皮膚炎といったことが起こる場合があります。

これは正しい記述です。

選択肢3. 尋常性痙瘡(ざそう)(ニキビ)のなかには、便秘により悪化するものがある。

胃腸の不調便秘によって腸内環境が悪化すると、尋常性座瘡(ニキビ)や湿疹などが悪化してしまう恐れがあります。

これは正しい記述です。

選択肢4. UVAは真皮にまで達し、しわやたるみを招く。

UVAUVBより波長が長いため皮膚の深部に侵入しやすく、真皮にまで到達するのでしわやたるみの原因となります。

これは正しい記述です。

まとめ

この問題の正解(誤ったもの)である肝臓障害による皮膚の変化は黄色ですが、ちなみに誤記述の紫色になるのは血液中の酸素欠乏であるチアノーゼによるものです。

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