美容師 過去問
第49回
問36 (香粧品化学 問1)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

美容師 国家試験 第49回 問36(香粧品化学 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

界面活性剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 水中の界面活性剤は、臨界ミセル濃度以上になると疎水性の部分を外側に向けたミセルを形成する。
  • 粉体を液体の基剤中に均一な微細粒子状で安定させることを乳化という。
  • 石けんは、陽イオン界面活性剤である。
  • ヘアリンス剤に配合された第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤には、帯電防止効果がある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

香粧品化学から界面活性剤に関する問題です。

選択肢1. 水中の界面活性剤は、臨界ミセル濃度以上になると疎水性の部分を外側に向けたミセルを形成する。

ミセルのほとんどは球疎水性の部分が内側に向いた球型で、臨界ミセル濃度以上になっても、疎水性の部分が外側に向くことはありません。

選択肢2. 粉体を液体の基剤中に均一な微細粒子状で安定させることを乳化という。

界面活性剤における乳化とは、界面活性剤の新油基が油を取り込み、親水基が外側を向くことで、水と油が混ざり合うことを言います。

選択肢3. 石けんは、陽イオン界面活性剤である。

石鹸は、陰イオン界面活性剤です。

選択肢4. ヘアリンス剤に配合された第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤には、帯電防止効果がある。

陽イオン界面活性剤には、柔軟性を高めたり、帯電防止効果があります。ヘアリンス剤や柔軟剤などに含まれています。

まとめ

界面活性剤にの仕組みは、図で覚えるとわかりやすいでしょう。

https://jp-surfactant.jp/surfactant/nature/index.html (日本界面活性剤工業会)

 

参考になった数43

02

界面活性剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれかについて解説します。

選択肢1. 水中の界面活性剤は、臨界ミセル濃度以上になると疎水性の部分を外側に向けたミセルを形成する。

この記述は誤りです。界面活性剤が臨界ミセル濃度(CMC)を超えると、疎水性部分が内側に向き、親水性部分が外側に向けたミセルを形成します。つまり、疎水性の部分はミセルの中心に位置し、親水性部分は外側に向かっています。

選択肢2. 粉体を液体の基剤中に均一な微細粒子状で安定させることを乳化という。

この記述は誤りです。粉体を液体の基剤中に均一に分散させることは「懸濁」または「分散」と呼ばれます。乳化は、2つの液体(例えば、水と油)を均一に混ぜる過程を指します。

選択肢3. 石けんは、陽イオン界面活性剤である。

この記述は誤りです。石けんは陰イオン界面活性剤であり、一般的には脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムなどが含まれています。陽イオン界面活性剤とは異なります。

選択肢4. ヘアリンス剤に配合された第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤には、帯電防止効果がある。

この記述は正しいです。第四級アンモニウム塩は陽イオン界面活性剤で、ヘアリンス剤に使用されることが多いです。これには帯電防止効果があり、静電気を防ぐのに役立ちます。

まとめ

界面活性剤に関する記述で正しいのは、ヘアリンス剤に配合された第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤には、帯電防止効果があるです。他の記述は誤りであり、界面活性剤の特性や用語の使い方についての理解が必要です。

参考になった数9

03

用語を理解しておき、問題に取り掛かりましょう。

選択肢1. 水中の界面活性剤は、臨界ミセル濃度以上になると疎水性の部分を外側に向けたミセルを形成する。

水中の界面活性剤は、臨界ミセル濃度以上になると、疎水性の部分を外側ではなく内側に向けたミセルを形成します。

 

よって誤りです。

選択肢2. 粉体を液体の基剤中に均一な微細粒子状で安定させることを乳化という。

乳化とは、例えば水と油のような混ざりあわない液体同士を、均一な微細粒子状で分散させることをいいます。

粉体を液体の基剤中に均一な微細粒子状で安定させることは、乳化ではなく分散といいます

 

よって誤りです。

選択肢3. 石けんは、陽イオン界面活性剤である。

石けんは、イオン界面活性剤です。陽イオン界面活性剤は逆性石けんが当てはまります。

 

よって誤りです。

選択肢4. ヘアリンス剤に配合された第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤には、帯電防止効果がある。

第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤の働きは、吸着性や柔軟性に加えて、帯電防止効果などが挙げられます。

 

よって正しいです。

まとめ

界面活性剤の問題は難しい用語が多いので取り掛かりづらく感じてしまいますが、ヘアリンスには帯電防止の効果があるなど、経験上想像しやすい箇所もあると思います。落ち着いて問題に取り組みましょう。

参考になった数5