美容師 過去問
第50回
問39 (香粧品化学 問4)

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問題

美容師 国家試験 第50回 問39(香粧品化学 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

パーマ剤の有効成分とその働きに関する次の文章の(   )(   )内に入る語句の組合せのうち、正しいものはどれか。

「( A )は、二浴式パーマ剤の( B )の有効成分で( C )として働く。」
  • A:チオグリコール酸  B:第2剤  C:還元剂
  • A:モノエタノールアミン  B:第1剤  C:還元
  • A:臭素酸ナトリウム  B:第2剤  C:酸化剤
  • A:システイン  B:第1剤  C:酸化剤

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この過去問の解説 (1件)

01

パーマ剤は、髪の毛を化学的に変化させて、ウェーブやカールを作り出すための化粧品です。

その働きは、髪の内部の化学結合を一時的に切断し、再構築することで形状を変えることにあります。

パーマ剤は大きく分けて「第1剤」と「第2剤」に分かれ、それぞれの有効成分が異なる役割を果たします。

 

1. 第1剤の役割:還元剤

  ・還元剤は髪の毛を柔らかくし、S-S結合(シスチン結合)を切断する働きがあります。

   この結合が切れることで、髪の形状が変えやすくなります。

  ・チオグリコール酸は典型的な還元剤で、パーマの第1剤に含まれることが多いです。

   髪に塗布すると、髪の内部の結びつきを緩め、カールやウェーブの形を作りやすくします。

  ・他にもモノエタノールアミンなどが還元剤として使われることがありますが、

   モノエタノールアミンはアルカリ剤としての役割が強く、

   還元作用はチオグリコール酸に比べて弱いです。

 

2. 第2剤の役割:酸化剤

  ・第2剤の主な役割は、髪の毛を新たな形に固定することです。これを行うのが酸化剤です。

  ・臭素酸ナトリウムや過酸化水素が代表的な酸化剤で、髪にかけることで、

   髪の形を固定し、結びついたジスルフィド結合を再形成します。

   この段階で、髪の毛はパーマをかけた形に固定されます。

選択肢1. A:チオグリコール酸  B:第2剤  C:還元剂

誤り

 

チオグリコール酸は第1剤に含まれる還元剤です。

選択肢2. A:モノエタノールアミン  B:第1剤  C:還元

誤り

 

モノエタノールアミンは第1剤として使われることが多いですが、これは還元剤ではなくアルカリ性の役割を果たします。

選択肢3. A:臭素酸ナトリウム  B:第2剤  C:酸化剤

正しい

 

臭素酸ナトリウムは、二浴式パーマ剤の第2剤に含まれる酸化剤です。

酸化剤はパーマを施した後に髪の形を固定するために使われ、

髪の毛の構造を新しい形に固定する役割を果たします。

選択肢4. A:システイン  B:第1剤  C:酸化剤

誤り

 

システインは第1剤として使われることがあるものの、

還元剤ではなく、酸化剤として働くことが多いです。

まとめ

チオグリコール酸は二浴式パーマの第2剤に使われる還元剤で、

髪の毛を柔軟にしてカールやウェーブを作りやすくします。

臭素酸ナトリウムは酸化剤で、第2剤に使われ、パーマを固定する役割を果たします。

モノエタノールアミンやシステインは、還元ではなく、アルカリ性の成分として使われることが多いです。

 

パーマ剤は、これらの化学的な成分がうまく作用して、髪の形を長時間キープするために重要な役割を果たします。

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