二級ボイラー技士の過去問
平成27年4月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問26

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級ボイラー技士試験 平成27年4月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーにおける燃料の燃焼について、誤っているものは次のうちどれか。
  • 理論空気量をAO、実際空気量をA、空気比をmとすると、A=mAOという関係が成り立つ。
  • 実際空気量は、一般の燃焼では理論空気量より大きい。
  • 燃焼温度は、燃料の種類、燃焼用空気の温度、燃焼効率、空気比などの条件によって変わる。
  • 排ガス熱による熱損失を小さくするには、空気比を大きくして完全燃焼させる。
  • 一定量の燃料を完全燃焼させるときに、着火性が良く燃焼速度が速いと狭い燃焼室で足りる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1. 正しいです。理論空気量は、理論上完全燃焼させるために必要な空気量であり、空気比は理論空気量に対する実際に供給する空気の比です。従って、実際空気量=空気比×理論空気量という式になります。

2. 正しいです。実際空気量は、一般の燃焼では環境汚染を抑えるため理論空気量より大きくなります。これは、供給する空気が少ないと、黒煙などが発生するため、少し過剰に空気量を設定するためです。

3. 正しいです。燃焼温度は、燃料の種類、燃焼用空気の温度、燃焼効率、空気比など様々な要因が作用して、その条件を変えます。

4. 誤っています。空気比を大きくすると、実際空気量が大きくなり排ガスの量が増加します。排ガスを低減するには空気比を小さくしなければなりません。

5. 正しいです。狭い燃焼室でも、燃料の着火性が良く燃焼速度が速いと、燃費が向上するので、完全燃焼させることができます。

参考になった数86

02

1.正しいです。空気比[m]の求め方は、実際空気量[A]を理論空気量[Ao]で割った値です。

2.正しいです。理論上で計算した値は完全燃焼という条件下であるが、実際には完全燃焼しない為、実際空気量の方が理論空気量より大きいです。

3.正しいです。他にも、伝熱面への伝熱量や火炎からの放射量によっても燃焼温度が変化します。

4.誤っています。完全燃焼に近づけるには、理論空気量[Ao]と実際空気量[A]が等しくなるようにしなければなりません。1.で説明しましたが、空気比[m]=実際空気量[A]/理論空気量[Ao]なので、空気比は小さくする必要があります。

5.正しいです。狭い分空気量が少ないので、完全燃焼しやすくなります。

参考になった数29

03

正答は「4」です。

設問は、ボイラーにおける燃料の燃焼について問われています。

以下に、選択肢の説明を列記します。

1.完全燃焼に理論上必要な空気量を理論空気量といい、実際の燃焼に使用した空気量を実際空気量といいます。
  理論空気量をAO、実際空気量をAとすると、空気比mは m=A/AOとなり、Aを求める式に式を作り変えると、A=mAOとなります。

2.実際空気量は、一般の燃焼では理論空気量よりも大きいです。
  これは、理論空気量では完全燃焼させることが難しいため、燃焼ガス中の酸素が2%程度残るような空気量に設定しています。

3.燃焼温度は、燃料の種類だけではなく、燃焼用空気の温度、燃焼効率、空気比など様々な条件によって変わります。

4.排ガス熱による熱損失は排ガス量に比例するため、小さくするためには空気比を小さくして排ガス量を少なくする必要があります。
  ちなみに理論空気量で排ガスの熱損失は最小になります。

5.着火性が良く燃焼速度が速いと、完全燃焼するまでの時間も短くできるため、狭い燃焼室でも燃焼室内で完全燃焼させることができます。

以上の説明により、選択肢4が誤っていることがわかります。

正答は「4」です。

参考になった数26