二級ボイラー技士の過去問
平成27年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問6
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問題
二級ボイラー技士試験 平成27年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーの給水系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- 渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられる。
- 渦巻ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、低圧のボイラーに用いられる。
- インゼクタは、蒸気の噴射力を利用して給水するものである。
- 給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、ボイラーに近い側に給水弁を取り付ける。
- 給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラムの内の安全低水面よりやや下方に取り付ける。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「渦巻ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、低圧のボイラーに用いられる。」です。
正しいです。渦流ポンプは、羽根の高速回転により渦流を起こし、液体を吸上げ、押上げするポンプです。しかし、押し上げる量はそれほど大きくはないため、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられます。
誤っています。渦巻ポンプは羽根車の周辺に案内羽根のない遠心ポンプです。羽根車に案内羽根を有しているのはディフューザポンプであり、案内羽根を有している方が高圧力で蒸気を送ることができます。
正しいです。インゼクタはボイラへ給水を行う装置です。蒸気の噴出により生じる高圧力を利用して真空状態を作り、給水と合体させ逆止め弁を押し上げます。
正しいです。給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、ボイラーに近い側に給水弁を取り付けます。これは、逆止め弁が故障した際に、給水弁を閉じ、ボイラーの圧力を維持したまま、逆止め弁を修理できます。
正しいです。給水内菅は安全低水面よりやや下に取り付けます。やや下に取り付けることで確実に給水を行うことができます。
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02
渦流ポンプは円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられます。また、小さい駆動力で高い揚程が得れます。
2.誤っています。
渦巻ポンプは羽根車の周辺に案内羽根のない遠心ポンプで、低圧のボイラーに用いられます。
3.正解です。
記載の通り、インゼクタは、蒸気の噴射力を利用して給水するものです。
4.正解です。
記載の通りです。
ちなみに、貫流ボイラーには給水逆止め弁は必要ありません。
5.正解です。
給水内管は一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラムの内の安全低水面よりやや下方に取り付けます。
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03
設問は、ボイラの給水系等装置について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれています。
低圧・小容量のポンプのため、小容量の蒸気ボイラなどに用いられます。
こちらが正答です。
渦巻ポンプは、羽根車の周辺に案内羽根がないタイプの遠心ポンプで、低圧のボイラに用いられます。
羽根車の周辺に案内羽根があるタイプの遠心ポンプはディフューザーポンプと呼ばれ、高圧のボイラに採用されます。
インゼクタは、蒸気の噴射力を利用して内部を真空とし、その力を利用して給水するものです。
構造上、最大圧力は0.1MPa程度であり、高圧力を得ることはできません。
給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、ボイラ側に給水弁、ポンプ側に給水逆止弁を取り付けます。
給水逆止弁の故障で交換の必要がある場合、ボイラ側に給水逆止弁があるとボイラの運転を停止し、ボイラの冷却を済ませた後でないと、交換ができなくなります。
そのため、給水逆止弁はポンプ側に設置します。
給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラムの内の安全低水面よりやや下方に取り付けます。
給水内管が安全低水面より上にあると、給水と蒸気が直接接触することになります。
給水と蒸気が直接接触すると、給水が蒸気の熱を直接奪うため、胴またはドラムの内圧が不安定になって、ボイラの運転状態も不安定となります。
また、給水内管が安全低水面よりも高い位置にあると、胴又はドラムの水面を乱し、これもボイラの運転が不安定になる原因になります。
そのため、給水内管は安全低水面よりもやや下方に取り付ける必要があります。
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