二級ボイラー技士の過去問
平成29年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問10

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問題

二級ボイラー技士試験 平成29年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーに空気予熱器を設置した場合の利点として、誤っているものは次のうちどれか。
  • ボイラー効率が上昇する。
  • 燃焼状態が良好になる。
  • 炉内伝熱管の熱吸収量が多くなる。
  • 水分の多い低品位燃料の燃焼効率が上昇する。
  • ボイラーへの給水温度が上昇する。

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この過去問の解説 (3件)

01

5が誤っています。

空気予熱器の利点は下記の通りです。
・燃焼状態が良くなる
・炉内伝熱管の熱吸収量が多くなる
・水分の多い低品位燃料の燃焼を助ける

なので、1~4は正解です。
ボイラーへの給水温度が上昇するのは空気予熱器ではなく、節炭器(エコノマイザ)です。

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02

正答は「5」です。

設問は、ボイラに空気予熱器を設置した場合の利点について問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

 1.ボイラに空気予熱器を設置することで、供給空気の温度が上昇し、空気に余分な熱を奪われなくなるため、ボイラ効率が上昇します。

 2.空気が暖められてから供給されることで、燃料も余分な熱を奪われることがなく、着火温度も上げられるため、燃焼状態が良好になります。

 3.空気がすでに暖められているため、その分炉内温度が上昇し、炉内伝熱管の熱吸収量が多くなります。

 4.水分の多い低品位燃料でも、供給空気温度が上昇しているために乾燥が進み、着火しやすくなって燃焼効率が上昇します。

 5.空気予熱器を設置しても、ボイラへの給水温度は上昇しません。
   燃焼ガスで給水を予熱する装置は、エコノマイザです。

以上の説明により、選択肢5が誤っていることがわかります。

正答は「5」です。

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03

1.正解です。
ボイラー効率とは、全供給熱量に対する蒸気になる吸収熱量の割合
を言うので、空気予熱器で温められた空気が、燃焼すれば規定温度まで
熱する燃料は少なくて済みます。よって、ボイラー効率も良くなります。

2.正解です。
良好な燃焼状態の意味するところは、燃料が燃焼する際、
適正な空気比で燃焼しているかどうかです。燃焼空気を温めると過剰な空気が、
必要無くなり、燃焼効率が良くなります。
よって、燃焼状態は良好な状態になります。

3.正解です。
温められた空気を燃焼させれば、燃焼温度もより上昇します。
よって、伝熱管へ与える熱量も多くなります。

4.正解です。
水分を多く含んでいる燃料(例えば、木材とか)は、温められた空気で、
水分を燃焼前に蒸発させます。よって、燃焼効率は良くなります。

5.誤りです。
排ガスと熱交換によりボイラー給水温度を上昇させる装置は、エコノマイザーです。

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