二級ボイラー技士の過去問
令和元年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問12
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問題
二級ボイラー技士試験 令和元年10月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーのたき始めに、燃焼量を急激に増加させてはならない理由として、誤っているものは次のうちどれか。
- ボイラーとれんが積みとの境界面に隙間が生じる原因となるため。
- れんが積みの目地に割れが発生する原因となるため。
- 火炎の偏流を起こしやすいため。
- ボイラー本体の不同膨張を起こすため。
- 煙管の取付け部や継手部からボイラー水の漏れが生じる原因となるため。
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この過去問の解説 (3件)
01
ボイラーが不同膨張を起こすので、ボイラーとれんが積みとの境界面に隙間が生じます。
2.正しいです。
ボイラーが不同膨張を起こすので、れんが積みの目地に割れが発生します。
3.誤っています。
火炎の偏流は燃焼量の急激な増加には関係ありません。
4.正しいです。
1.2で説明しましたが、不同膨張が起きます。
5.正しいです。
不同膨張だけでなく、ボイラー損傷も発生しますので、継手部からボイラー水の漏れが生じる可能性も出てきます。
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02
設問は、ボイラのたき始めに関する注意点について問われています。
ボイラのたき始めは、温度の上昇速度を緩やかにすることが求められます。
理由としては、ボイラは金属製なので、入熱により膨張するのですが、急に熱を加えられると熱が直接触れない箇所とのひずみができてしまいます。(これを不同膨張といいます。)
不同膨張により、ボイラには様々な弊害が生じます。
・不同膨張によって生じるひずみによって、ボイラとレンガ積みとの境界面に隙間を生じさせる。
・不同膨張によって生じる熱応力により、ボイラを損傷させる
・不同膨張によって生じるひずみによって、煙管やボイラ給水配管の継ぎ手から燃焼ガスやボイラ水が漏れ出す。
また、膨張しにくいレンガ積みや目地の部分も、急に熱が入ることによってひずみを生じて、割れる原因ともなりえます。
ボイラのたき始めは、ゆっくりと入熱することがポイントとなります。
しかし、ボイラの燃焼量を急激に増加させることは火炎の偏流を起こす原因にはなりません。
上記の説明より、選択肢3が誤っていることがわかります。
正答は「3」です。
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03
正解は「3」です。
たき始めの燃焼量の急増における注意事項に関する問題です。
燃焼量を増やせばボイラーに加わる熱量が増加します。
ボイラーのたき始めは,事前に炉内の換気(パージ)を行っており,炉内は大気温とほぼ同じ温度になっています。その状況で急激に熱量を増加させると,低温部と高温部との温度差が大きくなります。
高温部では物体が膨張しますが,低温部はそのままの状態ですので,低温部と高温部の境目ではひずみが発生し,亀裂が入り破損に繋がります。このことを「不同膨張」と呼び,不同膨張を防ぐにはボイラーごとに定められた温度上昇曲線に従って徐々に燃焼量を増加する必要があります。
1.正しいです。(上記の通り)
2.正しいです。(上記の通り)
3.誤りです。
火炎の偏流は空気量および風箱(炉内に入る空気の流れを調整する装置)を調整した場合に発生します。燃焼量との関係性はありません。
4.正しいです。(上記の通り)
5.正しいです。(上記の通り)
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