二級ボイラー技士の過去問
令和元年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問11
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問題
二級ボイラー技士試験 令和元年10月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーのばね安全弁及び逃がし弁の調整及び試験について、誤っているものは次のうちどれか。
- 安全弁の調整ボルトを定められた位置に設定した後、ボイラーの圧力をゆっくり上昇させて安全弁を作動させ、吹出し圧力及び吹止まり圧力を確認する。
- 安全弁の吹出し圧力が設定圧力よりも低い場合は、一旦、ボイラーの圧力を設定圧力の 80%程度まで下げ、調整ボルトを緩めて再度、試験する。
- ボイラー本体に安全弁が2個ある場合は、1個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整したときは、他の1個を最高使用圧力の3%増以下で作動するように調整することができる。
- エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラー本体の安全弁より高い圧力に調整する。
- 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合、各ボイラーの安全弁は、最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に調整する。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、ボイラーのばね式安全弁及び逃がし弁の調整及び試験について問うています。
ばね安全弁の調整はまず、調整ボルトを定められた位置に設定します。ボイラの圧力をゆっくり上昇させ、安全弁が作動すると蒸気が吹き出し、圧力が下がると安全弁が閉じます。その時の吹出し圧力、吹止まり圧力を確認します。
吹出し圧力が設定圧力より低い場合には、ボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げてから、吹出し圧力を上昇させるために調整ボルトを締めます。
圧力が設定圧力になって安全弁が作動しない場合も、ボイラーの圧力を設定圧力の80%程度にまで下げてから、吹出し圧力を下降させるために調整ボルトを緩めます。
安全弁がボイラに2個以上取り付けられている場合、1個の安全弁を最高使用圧力以下で作動するように調整した場合は、もう一方の安全弁を最高使用圧力の3%増以下で作動するように調整することができます。
また、最高使用圧力の異なるボイラが連絡している場合、各ボイラの安全弁を最高使用圧力の最も低いボイラを基準に調整します。
エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラ本体の安全弁より高い圧力に調整します。
エコノマイザの逃がし弁の設定吹出し圧力が、ボイラ本体の圧力よりも低い場合、給水が全て吹出されてボイラが低水位となり、ボイラ焼損につながりかねません。
以上の説明により、選択肢2が誤っていることがわかります。
正答は「2」です。
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02
稼働する前に、吹出し圧力及び吹止まり圧力を調べておきましょう。
2.誤っています。
吹出し圧力が設定圧力よりも低い場合は、調整ボルトを締めます。
3.正しいです。
記載の通りになります。安全弁が1個の場合は最高使用圧力を超えてはなりません。
4.正しいです。
安全弁が先に吹き出す設定にしなければならないので、エコノマイザの逃がし弁の方が高い圧力になります。
5.正しいです。
安全上、記載の通りになります。
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03
正解は「2」です。
安全弁の調整に関する問題です。
《安全弁の調整方法》
①分解前の設定圧力(安全弁が動作する圧力)を示すボルトの位置にマークをつけます。
②組立後に①でつけたマークの位置にボルトを合わせ,圧力を上昇させます。
③吹出し圧力(動作)および吹止り圧力(閉止)を確認します。
④吹出し圧力が設定より低い場合は,設定圧力の80%程度まで圧力を下げ,ボルトを締めて設定圧力で動作するように調整します。
⑤吹出し圧力が設定より高い場合は,直ちに設定圧力の80%程度まで圧力を下げ,ボルトを緩めて設定圧力で動作するように調整します。
《安全弁の設置》
①2個以上の安全弁が設置されている場合,1個は最高使用圧力以下で動作するように調整し,その他の安全弁は最高使用圧力の3%増し以下で動作するように調整します。
②「過熱器」「ドラム」「エコノマイザ」に安全弁が設置されている場合は,過熱器➡ドラム(最高使用圧力以下)➡エコノマイザ(最高使用圧力より高くなる)の順番で動作するように調整します。
③最高使用圧力が異なるボイラーが連絡している場合は,当該ボイラーの中で一番低い圧力を基準に安全弁の設定圧力を調整します。
1.正しいです。
吹出し・吹止り圧力の確認方法として適切です。
2.誤りです(誤:ボルトを緩めて➡正:ボルトを締めて)
吹出し圧力が設定より低い場合は,ボルトを締める必要があります。
3.正しいです。
1個は最高使用圧力以下で動作するように調整し,その他の安全弁は最高使用圧力の3%増し以下で動作するように調整します。
4.正しいです。
エコノマイザは給水系統に設置されており,ドラムより高い圧力を持った給水が流れています。そのため,ドラム本体の安全弁より高い圧力に設定する必要があります。
5.正しいです。
最高使用圧力が異なるボイラーが連絡している場合は,安全上の観点から,当該ボイラーの中で一番低い圧力を基準に安全弁の設定圧力を調整します。
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