二級ボイラー技士の過去問
令和元年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問13
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問題
二級ボイラー技士試験 令和元年10月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問13 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーの運転を停止し、ボイラー水を全部排出する場合の措置として、誤っているものは次のうちどれか。
- 運転停止のときは、ボイラーの水位を常用水位に保つように給水を続け、蒸気の送り出し量を徐々に減少させる。
- 運転停止のときは、燃料の供給を停止してポストパージが完了し、ファンを停止した後、自然通風の場合はダンパを全開とし、たき口及び空気口を開いて炉内を冷却する。
- 運転停止後は、ボイラーの蒸気圧力がないことを確かめた後、給水弁及び蒸気弁を閉じる。
- 給水弁及び蒸気弁を閉じた後は、ボイラー内部が負圧にならないように空気抜弁を開いて空気を送り込む。
- ボイラー水の排出は、ボイラー水がフラッシュしないように、ボイラー水の温度が 90°C以下になってから、吹出し弁を開いて行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
まずはボイラー内を冷却することが必要になります。
2.誤っています。
自然通風の場合はダンパを半開とします。覚えておきましょう。
3.正しいです。
ボイラー内の冷却及び蒸気圧力の有無を確認した後、給水弁及び蒸気弁を閉じます。
4.正しいです。
手順を間違えないよう、空気抜弁を開きましょう。
5.正しいです。
ここでは90℃について覚えておきましょう。
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02
設問は、ボイラの運転を停止して、ボイラ水を全て排水してボイラを冷却する方法について問われています。
ボイラ水を冷却した後、排出する手順は以下のとおりです。
①ボイラの運転を停止させるときは、ボイラの水位を常用水位に保つように給水を続け、蒸気の送気量を徐々に減少させて行く。
②押込みファンを停止させる前に、燃料の供給を停止する。石炭だきのボイラは、燃焼中の石炭を完全に燃えきらせる。
③押込みファンでポストパージを行い、燃焼室内に残った燃焼ガスを空気で置換する。
④ポストパージを完了し、押込みファンを停止した後、自然通風の場合はダンパを半開とし、たき口及び空気口を開いて炉内を冷却する。
⑤運転を停止した後、ボイラの蒸気圧力がないことを確認した後、給水弁及び蒸気弁を閉じる。
⑥給水弁及び蒸気弁を閉じた後、ボイラ内部が負圧にならないように空気抜弁を開いてボイラの蒸気配管内部を大気開放する。
⑦ボイラ水の排出は、突沸(フラッシュ)防止のため、ボイラ水の温度が90°C以下になってから、吹出し弁を開いて行う。
上記手順と選択肢2の記述は矛盾するため、誤りであることがわかります。
ちなみに、ダンパを半開にする理由は、燃焼室内を急冷させてボイラ及び燃焼室内に熱ひずみを生じさせることを防ぐために、ボイラ内を徐々に冷却させるためです。
正答は「2」です。
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03
正解は「2」です。
停止後の措置に関する問題です。
水の排出は,吹出し弁「開」にて行うのが一般的です。
1.正しいです。
低水位で空だきとならないように常用水位を保っておきます。
2.誤りです。(誤:ダンパを全開➡正:ダンパを半開)
ボイラー冷却のためにダンパーは開けておく必要がありますが,全開にすると煙道ダクトが急激に冷却され,温度変化による不同膨張が発生し破損する恐れがありますので,半開とします。
3.正しいです。
水の排出時,内圧がある状態で行うと勢いよく噴出し危険ですので,事前に圧力が無い状態で給水弁および蒸気弁を閉止しておく必要があります。
4.正しいです。
水の排出時に,勢いでドラム・水管内が負圧(大気圧より低い圧力)になると,ドラム・水管に外圧が掛かり破損に繋がるので,給水弁及び蒸気弁を閉じた後に空気抜き弁を開け空気を送り込み,大気圧とする必要があります。
5.正しいです。
フラッシュとは圧力変化により飽和水から蒸気に状態変化する事です(例:100℃以上の飽和水が大気放出等で圧力が低くなり蒸気に状態変化する)。飽和水に比べ蒸気は体積が大きくなることで,吹出時の接触範囲も大きくなり危険です。
ボイラー水温度が90℃以下で吹出しを行い,フラッシュを発生させないようにします。
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