二級ボイラー技士の過去問
令和元年10月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問24

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問題

二級ボイラー技士試験 令和元年10月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

油だきボイラーにおける重油の加熱について、適切でないものは次のうちどれか。
  • 粘度の高い重油は、噴霧に適した粘度にするため加熱する。
  • C重油の加熱温度は、一般に 80 ~ 105°Cである。
  • 加熱温度が低すぎると、息づき燃焼となる。
  • 加熱温度が低すぎると、霧化不良となり、燃焼が不安定となる。
  • 加熱温度が高すぎると、コークス状の残渣(さ)が生成される原因となる。

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この過去問の解説 (3件)

01

設問は油だきボイラーにおける重油の加熱について問われています。
 

 重油はA重油、B重油、C重油の3つの規格があり、B重油とC重油は特に粘度が高く、流動性に乏しいために、加熱することで流動性を高くします。

 B重油の加熱温度は50〜60℃、C重油は80〜105℃くらいが一般的です。

 ただし、加熱温度が低すぎると、流動性に乏しいためにバーナで霧化しづらくなり、燃焼が不安定になります。

 また、加熱温度が高すぎると、燃焼速度が安定せず息づき燃焼が起こったり、重油が熱により炭化してコークス状の残渣が生成されて、バーナチップなどを閉塞させる原因にもなります。

 以上の説明により、選択肢「加熱温度が低すぎると、息づき燃焼となる。」が誤っていることがわかります。

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02

適切でないものは「加熱温度が低すぎると、息づき燃焼となる。」です。

選択肢1. 粘度の高い重油は、噴霧に適した粘度にするため加熱する。

正しいです。
特に、B重油とC重油は粘度が高いので加熱します。

選択肢2. C重油の加熱温度は、一般に 80 ~ 105°Cである。

正しいです。
温度の数値は覚えておきましょう。

選択肢3. 加熱温度が低すぎると、息づき燃焼となる。

誤っています。
息づき燃焼は加熱温度が高すぎると発生します。

選択肢4. 加熱温度が低すぎると、霧化不良となり、燃焼が不安定となる。

正しいです。
記載の通りになります。加熱温度が低すぎると、粘度が高いままなので霧化不良になります。

選択肢5. 加熱温度が高すぎると、コークス状の残渣(さ)が生成される原因となる。

正しいです。
記載の通りです。覚えておきましょう。

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03

重油の加熱に関する問題です。

選択肢1. 粘度の高い重油は、噴霧に適した粘度にするため加熱する。

正しいです。

重油を燃焼させる場合,空気との接触面積を広げるため噴霧します。粘度が高いと(ドロドロの状態)噴霧しにくいため,噴霧に適した温度まで加熱します。

選択肢2. C重油の加熱温度は、一般に 80 ~ 105°Cである。

正しいです。

C重油は80~105℃の範囲で噴霧に適した温度となります。発火点は250~380℃ですので,それ以上に加熱しないように注意しましょう。

選択肢3. 加熱温度が低すぎると、息づき燃焼となる。

誤りです。(誤:低すぎる➡正:高すぎる

温度が高いと粘度が低くなり流動性が増すことになります(サラサラの状態)。その状態では燃料の供給と燃焼速度に差が出るため,息継ぎ燃焼となります。温度は適切な範囲で保つ必要があります。

選択肢4. 加熱温度が低すぎると、霧化不良となり、燃焼が不安定となる。

正しいです。

温度が低いと粘度が高くなり(ドロドロの状態)噴霧に適さないため,霧化不良となり燃焼が不安定になります。

選択肢5. 加熱温度が高すぎると、コークス状の残渣(さ)が生成される原因となる。

正しいです。

加熱温度が高すぎると,重油燃料に溶存している残渣が析出し燃料輸送配管やバーナーチップ(バーナー先端)を閉塞させる原因になります。

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