二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問2

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問題

二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 ボイラーの構造に関する知識 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

伝熱について、誤っているものは次のうちどれか。
  • 伝熱作用は、熱伝導、熱伝達及び放射伝熱の三つに分けることができる。
  • 液体又は気体が固体壁に接触して、固体壁との間で熱が移動する現象を熱伝達という。
  • 温度が一定でない物体の内部で、温度の高い部分から低い部分へ、順次、熱が伝わる現象を熱伝導という。
  • 空間を隔てて相対している物体間に伝わる熱の移動を放射伝熱という。
  • 熱貫流は、一般に熱伝達、熱伝導及び放射伝熱が総合されたものである。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は「5」です。

設問は、伝熱について問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

 1.伝熱作用は、熱伝導、熱伝達及び放射伝熱の3つに分類することができます。

 2.液体又は気体などの流体が固体壁に接触して、固体壁の間で熱が移動する現象を熱伝達といいます。
   流体が持つ熱エネルギーが固体壁に伝わり、固体壁内を移動します。

 3.温度が一定でない物体の内部で、温度の高い部分から低い部分へ、順次、熱が伝わる現象を熱伝導といいます。
   熱エネルギーは、エネルギーの高いところから低いところへ移動する性質があります。

 4.空間を隔てて相対している物体間に伝わる熱の移動を、放射伝熱といいます。
   例えば、太陽が発する熱が地球に伝わるのは、放射伝熱によるものです。

 5.熱貫流は、一般に固体壁を通して高温流体から低温流体へ熱が移動する現象をいいます。
   熱移動の作用は、高温流体から固体壁表面への熱伝達、固体壁内の熱伝導、固体壁表面から低温流体への熱伝達の3過程で構成されています。
   放射伝熱は関係していません。

以上の説明により、選択肢5が誤っていることがわかります。

正答は「5」です。

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02

1.正解です。
伝熱作用は、3つの形態に分けられます。
①熱伝導・・・固体(ボイラー壁内部等)の中を熱が伝わる事です。
②熱伝達・・・液体、気体から、接している固体壁に熱が伝わる事です。
又、逆に、固体壁に接している液体、気体に熱が伝わる事です。
③放射伝熱・・・エネルギーが電磁波の形で放出する事です。
例えば、火炎が当たっていない離れた壁も、放射により熱くなる例があります。

2.正解です。
気体や液体の対流をとおして、固体壁に熱を伝えるのは、熱伝達と言います。

3.正解です。
物体内部(固体)の熱の移動は、熱伝導と言います。

4.正解です。
エネルギー放射によっておこる熱移動を、放射伝熱といいます。

5.誤りです。
熱貫流(熱通過)は、熱伝達⇒熱伝導⇒熱伝達の熱の流れを表します。
例えば、ボイラー蒸気⇒ボイラー壁⇒外空間への熱移動などです。

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03

正解は「5」です。

1.正しいです。

 熱が温度の高い方から低い方へ伝わる現象を伝熱といい、熱伝導、熱伝達、放射伝熱の3つに分けられます。

2.正しいです。

 液体又は気体が固体壁に接触し熱が移動する現象を熱伝達といいます。対流伝熱とも言います。例えば、液体又は気体が高温の固体壁に触れると、その部分は温度が上がり膨張し軽くなるというように密度差が生まれ対流ができて熱が伝わるからです。

3.正しいです。

 熱伝導とは、例えば金属棒の一端を熱すると、他の端にも熱が伝わるような現象のことです。

4.正しいです。

 太陽光が地表を温めるときには、物質のない真空中を光が通ってくるわけですから、熱伝導や熱伝達は起こりえません。それでも熱が伝わるのは電磁波のエネルギーのせいです。このような伝熱を放射電熱といいます。遠赤外線も電磁波の一種ですので暖房器具も放射伝熱で温めています。

5.誤りです。

 熱貫流とは、高温の流体から固体壁をとおして低温の流体に熱が移動することです。高温の流体から固体壁へは「熱伝達」、固体壁内は「熱伝導」、固体壁から低温の流体へは「熱伝達」です。

 放射伝熱は関わっていません。

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