二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
ボイラーの構造に関する知識 問10
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 ボイラーの構造に関する知識 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
温水ボイラー及び蒸気ボイラーの附属品について、誤っているものは次のうちどれか。
- 水高計は、温水ボイラーの水面を測定する計器で、蒸気ボイラーの水面計に相当する。
- 温水ボイラーの温度計は、ボイラー水が最高温度となる箇所の見やすい位置に取り付ける。
- 逃がし管には、途中に弁やコックを取り付けてはならない。
- 逃がし弁は、水の温度が 120℃ 以下の温水ボイラーで、膨張タンクを密閉型にした場合に用いられる。
- 温水暖房ボイラーの温水循環ポンプは、ボイラーで加熱された水を放熱器に送り、再びボイラーに戻すために用いられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、温水ボイラ及び蒸気ボイラの附属品について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.水高計は、温水ボイラの圧力を測定する機器で、蒸気ボイラの圧力計に相当します。
低い圧力での取り扱いなので、SI(国際単位系)採用以前はmmH2O(水柱)単位が採用されていたためです。
名前が紛らわしいので、注意してください。
なお、水高計の代えて圧力計を取り付けても構いません。(ボイラー構造規格第67条第1項)
2.温水ボイラの温度計は、ボイラ水が最高温度となる箇所の見えやすい位置に取り付けます。
3.逃がし管は、途中に弁やコックを取り付けてはいけません。
逃がし管からボイラ水が溢水する状況に至った場合、万が一途中にある弁などが閉止されていた場合、最悪ボイラの破損に繋がります。
そのため、ボイラに用いられる逃がし管には弁を設けてはいけないことになっています。
4.水の温度が120℃以下の温水ボイラで、膨張タンクを密閉型にした場合は、安全装置として逃し弁が用いられます。
120℃を超える場合は、安全弁が求められます。
5.温水暖房ボイラの温水循環ポンプは、ボイラで加熱された水を暖房器に送って、再び温水ボイラに戻すために用いられます。
以上の説明により、選択肢1が誤っていることがわかります。
正答は「1」です。
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02
水高計は、温水ボイラーの圧力を計るものであり、蒸気ボイラーの圧力計に相当します。
2.正解です。
通常取付位置は、一番温度が高くなる温水出口付近になります。
3.正解です。
逃がし管は、蒸気ボイラーの安全弁に相当します。
いかなる時でも閉塞した状態になってはいけません。もちろん、バルブの取り付けも不可です。
4.正解です。
逃がし弁は、逃がし管が無い場合と膨張タンクが密閉式の場合において、120℃以下の温水ボイラーに使用されます。
5.正解です。
温水循環ポンプは、ボイラーと温水熱源使用場所との間で、温水を循環する用途で用いられます。
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03
正解は「1」です。
1.誤りです。
水高計は、温水ボイラーの圧力を計る装置です。「水高」というのは、水頭圧を表しています。
2.正しいです。
温水ボイラーには、ボイラーの出口付近の温水温度を表示する温度計を取り付けます。
温水ボイラーでボイラー水が最高温度になるのはボイラーの出口付近です。
3.正しいです。
温水ボイラーの逃がし管には、途中に弁やコックがあってはなりません。
万が一、それらが閉まっていたら、圧力の逃げ場がなくボイラーの破損や事故につながるからです。
4.正しいです。
水の温度が120℃を超える場合は、安全弁を使用します。
5.正しいです。
蒸気ボイラーでは、蒸気圧力により蒸気を送り出しますが、温水ボイラーでは、循環ポンプを使ってボイラーから温水を配管内に送り出し、使用箇所に循環させて再びボイラーに戻します。
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