二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問11
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーのばね安全弁及び逃がし弁の調整及び試験について、誤っているものは次のうちどれか。
- 安全弁の調整ボルトを定められた位置に設定した後、ボイラーの圧力をゆっくり上昇させて安全弁を作動させ、吹出し圧力及び吹止まり圧力を確認する。
- 安全弁が設定圧力になっても作動しない場合は、直ちにボイラーの圧力を設定圧力の 80% 程度まで下げ、調整ボルトを締めて再度、試験する。
- ボイラー本体に安全弁が 2 個ある場合は、1 個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整したときは、他の 1 個を最高使用圧力の 3% 増以下で作動するように調整することができる。
- エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラー本体の安全弁より高い圧力に調整する。
- 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の 75% 以上の圧力で行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、ボイラのばね式安全弁及び逃がし弁の調整及び試験について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.吹出し圧力の調整は、安全弁の調整ボルトを定位置に設定した後、ボイラの圧力をゆっくり上昇させて安全弁を作動させて、吹出し圧力及び吹止まり圧力を確認します。
2.安全弁が設定圧力になっても作動しない場合は、直ちにボイラの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調整ボルトを緩めて、再度試験をします。
安全弁の調整ボルトは、緩めると吹出し圧力が下がり、締めると上がります。
3.ボイラ本体に安全弁が2個ある場合は、1個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整したときは、他の1個を最高使用圧力の3%増以下で作動するように調整することができます。
ボイラー及び圧力容器安全規則第28条第2項に記載されています。
4.ボイラの逃がし弁の吹出し順は、「過熱器→ボイラ本体→エコノマイザ」となるため、エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラ本体の安全弁より高い圧力に調整します。
実際の圧力も、「過熱器→ボイラ本体→エコノマイザ」の順に高くなります。
5.安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行います。
以上の説明により、選択肢2が誤っていることがわかります。
正答は「2」です。
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02
正解は「2」です。
1.正しいです。
安全弁の調節ボルト(ばね調節ねじ)は、締めつければ設定圧力が高くなり、緩めれば低くなります。
ボイラー内の圧力を上げていき設定圧力になれば、安全弁が吹き、吹けばボイラー内の圧力が下がり弁が閉じ吹き止まります。その吹出しと吹止まりの圧力を確認します。
2.誤りです。
安全弁が設定圧力になっても作動しないということは、安全弁の調整が誤っている(バネを締め付けすぎている)可能性があります。
調整ボルトを「緩めて」試験し直す必要があります。
3.正しいです。
安全弁は最高使用圧力以下で作動するよう定められていますが、2個以上ある場合には、1個の安全弁を最高使用圧力以下で作動するよう設定すれば、他の安全弁を最高使用圧力の3%増し以下で段階的に作動させることができます。
4.正しいです。
安全弁の作動順序は、1過熱器 2ボイラー本体 3エコノマイザ の順に設定します。
普通に考えるとボイラー本体を優先したほうがいい気がしますが、ボイラー本体の安全弁が先に吹き蒸気が抜けてしまうと、その先の過熱器に蒸気が行かず、過熱器が空焚きになってしまい焼損するという理由で、過熱器が優先されています。
5.正しいです。
安全弁の手動試験では、最高使用圧力75%以上で、安全弁についているテストレバーを手動で操作し、弁の開閉をテストします。
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03
安全弁の調整ボルトをあらかじめ、設定圧力にセットします。
徐々にボイラー圧力を上げ、実際に吹き出し圧力と吹き止まり圧力を規定通りかどうか、
確認します。
2.誤りです。
安全弁が設定圧力になっても作動しない場合は、設定圧力の 80% 程度まで下げます。
そして再試験します。安全弁の調整ねじは、締めると吹き出し圧力が上昇し、
緩めると吹き出し圧力が下がります。通常設定は、ボイラーメーカー技術員が行います。
3.正解です。
問題文のとおりです。
4.正解です。
安全弁は、ボイラー本体、エコのマイザ、過熱器に取り付けられます。
安全弁の吹く順番は、決まっていて、まず過熱器が吹き、次にボイラー本体、
最後にエコノマイザが吹きます。最初に過熱器が吹くのは、
過熱器の焼損を防ぐ為です。(先に、本体やエコノマイザが吹いてしまうと、
蒸気が少なくなり、焼損してしまうからです)
5.正解です。
問題文のとおりです。
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