二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問14

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問題

二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーの蒸気圧力上昇時の取扱いについて、誤っているものは次のうちどれか。
  • 常温の水からたき始める場合には、燃焼量を急速に増し、速やかに所定の蒸気圧力まで上昇させるようにする。
  • ボイラーをたき始めるとボイラー水の膨張により水位が上昇するので、2 個の水面計の水位の動き具合に注意する。
  • 蒸気が発生し始め、白色の蒸気の放出を確認してから、空気抜弁を閉じる。
  • 圧力計の指針の動きが円滑でなく、機能に低下のおそれがあるときは、圧力が加わっているときでも圧力計の下部のコックを閉め、予備の圧力計と取り替える。
  • 整備した直後のボイラーでは、使用開始後にマンホール、掃除穴などの蓋取付け部は、漏れの有無にかかわらず、昇圧中や昇圧後に増し締めを行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は「1」です。

設問は、ボイラの蒸気圧力上昇時の取扱いについて問われています。

以下に、設問ごとに説明します。

 1.常温の水からたき始める場合には、ボイラ本体の熱ひずみを急速に起こさせないために、燃焼量を緩やかに増加させ、ゆっくりと所定の蒸気圧力まで上昇させるようにします。
   急速に炊き上げすると、ボイラ本体の熱ひずみにより、最悪の場合ボイラを破損させる原因となります。

 2.ボイラをたき始めると、ボイラ水の膨張により水位が上昇します。
   そのため、2個の水面計の水位の動き具合に注意し、水位が高水位より上昇したら、ブローします。

 3.蒸気が発生すると、空気抜きから白色の気体が発生しますが、これは、水蒸気が冷やされて水の粒になったため、光に当たって白色に見えます。
   空気は透明で白色に見えないので、白色の気体が上がれば空気抜き終了のサインとなるため、空気抜き弁を閉じます。

 4.圧力計は、ボイラを正常に運転するために必要な計測器のため、運転中でも異常があれば取り替える必要があります。
   圧力計を交換するためには、圧力計下部にある元コックを閉止してから圧力計を取り外し、予備の圧力計と取り替えます。

 5.整備した直後のボイラでは、熱によって取り付けたボルトが伸びるため、使用開始後にマンホール、掃除穴などのフタ取付け部は、漏れの有無にかかわらず、昇圧中や昇圧後に増し締めを行います。

以上の説明により、選択肢1が誤っていることがわかります。

正答は「1」です。

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02

1.誤りです。
ボイラーの運転操作は、基本ゆっくり徐々に運転操作します。昇圧や蒸気のバルブ操作も同様です。
急激な加熱を行うと、ボイラーが熱の歪で壊れる恐れがあり危険です。
(耐火材の割れや脱落、熱により、各所に不動膨張が発生します)

2.正解です。
たき始め、水が膨張する為にドラム水位が上昇します。水位を監視し、
高水位になるようでしたら、ボイラー水を排出し、通常水位に戻します。

3.正解です。
冷えたボイラーに水張りした状態では、当然空気が入っています。
ボイラーは、密閉空間ですので、蒸気の発生と伴に空気を外に排出する必要があります。
0.1Mpa以上になって空気が排出されたら、空気抜き弁を閉めます。

4.正解です。
正確な圧力を知らなければなりませんので、注意しながら圧力計手前のコックを閉め、
予備品の圧力計と交換します。交換時、蒸気漏れがある場合は、
運転を停止して安全な状態で交換します。

5.正解です。
開放したマンホール、清掃穴等は、漏れが無くても蓋を増し締めします。

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03

正解は「1」です。

1.誤りです。

ボイラーのたき始めは急激な燃焼をさせてはいけません。不同膨張(一様に膨張しないこと)により、漏れなどの破損を引き起こす可能性があります。

2.正しいです。

2個の水面計の水位が同じであることを確認します。

3.正しいです。

運転前には空気抜き弁は開放しています。空気抜き弁から白い蒸気(空気でなく)が出始め、ボイラー圧力が上がり始めたら、空気抜き弁を閉じます。

4.正しいです。

圧力計の交換のために、ボイラーを止める必要はありません。

5.正しいです。

たき始めの昇圧時には、マンホール等から漏れがあるか点検し、漏れがあればその場で増し締めをします。

整備復旧後のボイラーでは、漏れの有無にかかわらず、蓋取付け部の増し締めをします。

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