二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問13

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問題

二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーの清缶剤について、誤っているものは次のうちどれか。
  • 軟化剤は、ボイラー水中の硬度成分を不溶性の化合物(スラッジ)に変えるための薬剤である。
  • 軟化剤には、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウムなどがある。
  • スラッジ調整剤は、ボイラー内で生じた泥状沈殿物の結晶の成長を防止するための薬剤である。
  • 脱酸素剤には、タンニン、ヒドラジンなどがある。
  • 低圧ボイラーの酸消費量付与剤としては、一般に亜硫酸ナトリウムが用いられる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は「5」です。

設問は、ボイラの清缶剤について問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

 1.軟化剤は、ボイラ水中の硬度成分(カルシウムイオンやマグネシウムイオン)を水に溶けにくい化合物に変えるための薬剤です。

 2.軟化剤には、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウムなどがあります。
   これらが硬度成分と反応すると、水に溶けにくい化合物が生成します。

 3.スラッジ調整剤は、ボイラー内で生じた泥状沈殿物(スラッジ)の結晶の成長を防止するための薬剤です。
   そのままにしておくと、スラッジがボイラ内に固着し、スケールとなります。

 4.脱酸素剤には、タンニン、ヒドラジンなどがあります。
   その他、亜硫酸ナトリウムも脱酸素剤として利用されます。

 5.低圧ボイラーの酸消費量付与剤としては、一般に水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムが用いられます。
   4.でも説明したように、亜硫酸ナトリウムは脱酸素剤として利用されます。

以上の説明により、選択肢5が誤っていることがわかります。

正答は「5」です。

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02

1.正解です。
清缶剤をボイラーに入れる目的は、3つあります。
・pH調整(アルカリに保つ)
・軟化(スケール付着防止)
・脱酸素・酸消費量調整(防錆、鉄のイオン化防止)
硬度成分を不溶性のスラッジに変える事を軟化と言います。清缶剤は、
軟化剤も入っています。ボイラー内の硬度成分をスラッジに変えます。

2.正解です。
炭酸ナトリウムやリン酸ナトリウム等を軟化剤と言います。他に、非リン酸塩系の軟化剤もあります。

3.正解です。
スラッジ調整剤は、スラッジが大きくなり排出しにくくなるのを防ぐ目的で入れられます。

4.正解です。
標記のとおりです。その他に、脱酸素剤として亜硫酸ナトリウム等も使用されます。

5.誤りです。
低圧ボイラーの酸消費量付与剤は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムが使用されます。
脱酸素剤と違うので、混同しないように注意しましょう。

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03

正解は「5」です。

1.正しいです。

軟化剤は、ボイラー水の硬度成分(カルシウム、マグネシウム)をスラッジに変え、ブローによって吹き出せるようにします。

2.正しいです。

軟化剤には、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウムなどがあります。

3.正しいです。

スラッジ調整剤(分散剤)は、沈殿物が結晶化してスケールになるのを防ぎます。スラッジを分散して伝熱面に付着しない状態にします。

4.正しいです。

脱酸素剤はボイラー内を腐食させる溶存酸素を除去します。亜硫酸ナトリウム、ヒドラジン、タンニンなどがあります。

5.誤りです。

亜硫酸ナトリウムは脱酸素剤です

酸消費量付与剤(ボイラー水をアルカリ性にする)としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどを入れます。

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