二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問21

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問題

二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

重油の性質について、誤っているものは次のうちどれか。
  • 重油の密度は、温度が上昇すると減少する。
  • 密度の小さい重油は、密度の大きい重油より一般に引火点が低い。
  • 重油の比熱は、温度及び密度によって変わる。
  • 重油が低温になって凝固するときの最低温度を凝固点という。
  • 密度の大きい重油は、密度の小さい重油より単位質量当たりの発熱量が小さい。

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この過去問の解説 (3件)

01

重油は、動粘度によってA、B、Cに分けられます。
やわらかい順にA、B、Cです。

1.正解です。
温度が上昇すれば、体積が膨張し密度の値は小さくなります。

2.正解です。
C重油(密度0.93、引火点70℃)
B重油(密度0.89、引火点60℃)
A重油(密度0.86、引火点60℃)
密度は、15℃の時です。

3.正解です。
温度が高くなれば、密度が小さくなり熱量も小さくなります。比熱は、温度及び密度によって変わります。

4.誤りです。
冷却していき、傾けても5秒間動かなくなった時の温度を凝固点といいます。
最低温度でなく、最高温度です。

5.正解です。
C重油(密度0.93、低位発熱量40.92)
B重油(密度0.89、低位発熱量42.40)
A重油(密度0.86、低位発熱量42.73)
低位発熱量 単位:MJ/㎏ です。

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02

正答は「4」です。

設問は、重油の性質について問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

 1.重油は温度が上昇すると、体積が膨張するために、密度は減少します。

 2.密度の小さい重油は、密度の大きい重油より、一般に引火点が低いです。

 3.重油の比熱は、温度及び密度によって変わります。

 4.重油が低温になって、凝固するときの最高温度を凝固点といいます。
   重油が流動状態を保つことができる最低温度を流動点といい、凝固点より2.5℃高い温度です。

 5.密度の大きい重油は、密度の小さい重油より単位質量当たりの発熱量が小さいです。

以上の説明により、選択肢4が誤っていることがわかります。

正答は「4」です。

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03

正解は「4」です。

1.正しいです。

重油は低温のとき粘度が高く密度が高いです。

温度が上がるとサラサラになり密度が減少します。

2.正しいです。

重油は温度が上がると密度が低下して燃えやすくなります。

「燃えやすい」とは、低い温度でも引火するということです。

密度の小さな重油は引火点が低いです。

3.正しいです。

比熱とは、ものの温まりやすさのことで、ある物質1kgの温度を1℃上げるのに必要な熱量のことです。物質ごとに比熱は異なります。さらに同じ物質でも状態(温度や密度)によって変わります。

水の比熱は4.187kJ/kg℃と言われますが、0℃のとき(4.217kJ/kg℃)と50℃のとき(4.182kJ/kg℃)ではわずかに異なります。

4.誤りです。

正しくは、「凝固するときの「最高温度」を凝固点という」です。

燃料油の場合、凝固とは試験管中の燃料を傾けても5秒間動かない状態のことです。

凝固点より2.5℃高い温度を流動点といいます。

5.正しいです。

単位質量あたりで、密度が小さいA重油は発熱量が大きくなります。

逆に密度が大きいC重油は発熱量が小さくなります。

例えば、低発熱量(MJ/kg)で、A重油42.5 B重油41.9 C重油40.9です。

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