二級ボイラー技士の過去問
令和2年4月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問27
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問題
二級ボイラー技士試験 令和2年4月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問27 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーの燃料の燃焼により発生する大気汚染物質について、誤っているものは次のうちどれか。
- 排ガス中の SOx は、大部分が SO3 である。
- 排ガス中の NOx は、大部分が NO である。
- 燃焼により発生する NOx には、サーマル NOx とフューエル NOx がある。
- フューエル NOx は、燃料中の窒素化合物の酸化によって生じる。
- ダストは、灰分が主体で、これに若干の未燃分が含まれたものである。
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この過去問の解説 (3件)
01
設問は、ボイラの燃料の燃焼により発生する大気汚染物質について問われています。
以下に、選択肢ごとに説明します。
1.排ガス中のSOxは、大部分がSO2(二酸化硫黄)です。
その一部がさらに酸化されてSO3(三酸化硫黄)となり、水と反応して硫酸となって低温腐食を起こします。
2.排ガス中のNOxは、大部分がNO(一酸化窒素)です。
一部がさらに酸化されてNO2(二酸化窒素)となり、水と反応して硝酸になって高温腐食を起こしたり、光化学スモッグの原因となります。
3.燃焼により発生するNOxには、サーマルNOxとフューエルNOxがあります。
サーマルNOxは空気中の窒素、フューエルNOxは燃料中に含まれる窒素分が酸素と反応して発生します。
4.3.での説明の通り、フューエルNOxは、燃料中の窒素化合物の酸化によって生じます。
5.ダストは、灰分が主成分で、これに若干の未燃分が含まれたものです。
ばいじんの原因となります。
以上の説明により、選択肢1が誤っていることがわかります。
正答は「1」です。
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02
正解は「1」です。
1.誤りです。
排ガス中のSOx(硫黄酸化物、ソックス)は、大部分がSO2です。
2.正しいです。
排ガス中のNOx(窒素酸化物)は、大部分がNOで、NO2は少量発生するにすぎません。
3.正しいです。
燃焼用空気に含まれる窒素が酸素と結びついてできるものをサーマルNOxといいます。サーマルとは熱のことで、この反応が高い温度で起こることからそう呼ばれています。
フューエルNOxは、燃料中の窒素が酸素と結びついてできるものです。
4.正しいです。
3の解説をご参照ください。
5.正しいです。
「ダスト」は、灰分が主体で、灰分とは不燃性の残渣物です。つまり燃料の中にあって、もともと燃えないものが残ったものです。
ちなみに、可燃物が十分に燃えなかったときの残りかすは「すす」です。
ダストとすすを合わせて「ばいじん」といいます。
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03
硫黄酸化物SOxは、排ガス中のSO2とSO2が、酸化されたSO3が主なものです。
SO3だけではないです。SOxは、人体への影響が大きく、呼吸器や循環器系の
病気を引き起こす物質です。少なくするには、硫黄分の含有量の少ない燃料を使用するか、
脱硫装置をつけます。
2.正解です。
窒素酸化物NOxは、ほとんどがNOですが、排出されたNOが酸化されてNO2も含まれます。
NOxは、燃料に含まれている窒素分が原因の、フューエルNOxと
大気中の窒素が原因のサーマルNOxとに分けられます。NOxが大気中に排出されますと、
酸性雨の原因となります。少なくするには、窒素含有量が少ない燃料の選択する事や、
高燃焼になると発生しやすいので、高温にならないように燃焼調整する事や、
燃焼域での酸素濃度を少なくする方法などがあります。
3.正解です。
解説文2に記載しています。
4.正解です。
解説文2に記載しています。
5.正解です。
燃焼させた時に発生する固体微粒子は、「ダスト」と「すす」があり、
両者を合わせて「ばいじん」といいます。ダストは、灰分が主成分です。
ばいじんの人体への影響は、呼吸器疾患をひきおこします。少なくするには、
集塵器の設置や、空気比を適正に保つなどの方法があります。
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