二級ボイラー技士の過去問
令和3年4月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問24
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問題
二級ボイラー技士試験 令和3年4月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
重油の性質について、誤っているものは次のうちどれか。
- 重油の密度は、温度が上昇すると増加する。
- 密度の小さい重油は、密度の大きい重油より一般に引火点が低い。
- 重油の比熱は、温度及び密度によって変わる。
- 重油の粘度は、温度が上昇すると低くなる。
- 密度の小さい重油は、密度の大きい重油より単位質量当たりの発熱量が大きい。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、1です。
1.誤りです。
温度が上がると体積は膨張します。
「密度 = 物質の質量 ÷ 体積」です。
体積が増えるということは、上式の分母が大きくなるということですから、密度は減少します。
2.正しいです。
イメージで覚えるのが良いと思います。
密度が小さい重油はサラサラです。密度が大きい重油はドロドロです。
サラサラのほうが燃えやすく、引火しやすそうです。言い換えれば、引火点が低いです。
3.正しいです。
比熱とは、1kgの物質の温度を1℃上げるのに必要な熱量です。
個体や液体ではそれほど変わりませんが、温度や密度によって、少しずつ変わってきます。
4.正しいです。
温度が上昇すると、よりサラサラの油になりますから、粘り気(密度)は小さくなります。
5.正しいです。
こちらも、イメージすると分かりやすいと思います。
密度の小さい重油 = サラサラの油は、燃料としての性能も良さそうです(→ 発熱量:大)。
密度の大きい重油 = ドロドロの油は、燃料としての性能は悪そうです(→ 発熱量:小)。
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02
【同一テーマでの出題回数】★★★★★★★★(H27/4~R2/10公表分まで)
【正解】1番です。
☛正しくは、「重油の密度は、温度が上昇すると減少する。」です。
【ポイント&キーワード】
☛重油の種類と物性値との関係
・重油は動粘度の大きさによって、「A重油」「B重油」「C重油」に分類されます。ここで、動粘度は一般的な「粘度」と厳密には異なりますが、ボイラー試験では傾向に大差ないため同じように扱われています。
・動粘度の小さいものから順番に並べると、「A重油」<「B重油」<「C重油」となります。
・引火点・比熱・密度は、動粘度と同様、「A重油」<「B重油」<「C重油」となります。
・発熱量だけは、「A重油」>「B重油」>「C重油」と順番が逆となるため、よく出題されています。
【言い方を変えて出題された正しい文章例】
・「密度の大きい重油は、密度の小さい重油より単位質量当たりの発熱量が小さい。」
・「A重油は、C重油より単位質量当たりの発熱量が大きい。」
・「C重油は、A重油より単位質量当たりの発熱量が小さい。」
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03
正解は、 1 です。
重油は、化学成分の違いにより、3つに分類されます。以下、各々の性質です。
・A重油
密度:0.86g/cm3(at 15℃)、低発熱量:42.73MJ/kg、引火点:60℃、粘度:軟らかい
・B重油
密度:0.89g/cm3(at 15℃)、低発熱量:42.40MJ/kg、引火点:60℃、粘度:やや硬い
・C重油
密度:0.93g/cm3(at 15℃)、低発熱量:40.92MJ/kg、引火点:70℃、粘度:硬い
一般に、A重油が一番良質で、段々に質が落ちると認識してよいと思います。質が低下すると、水分や硫黄分、灰分も多く含むようになります。
1.誤った記述です。
一般に、温度が上昇すると重油の密度は減少します。
2.正しい記述です。
引火点は、A重油(密度小)< C重油(密度大)です。
3.正しい記述です。
温度が上昇すると密度が低下しますので、発熱量も変化します。
4.正しい記述です。
温度が高くなると粘度が低くなります。粘りがなくなり、サラサラになってきます。
5.正しい記述です 。
発熱量は、A重油(密度小)> C重油(密度大)です。
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