二級ボイラー技士の過去問
令和3年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問5
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問題
二級ボイラー技士試験 令和3年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文中の( )内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、正しいものは( 1 )~( 5 )のうちどれか。
「ボイラーの胴の蒸気室の頂部に( A )を直接開口させると、水滴を含んだ蒸気が送気されやすいため、低圧ボイラーには、大径のパイプの( B )の多数の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えて、胴内に水滴を流して分離する( C )が用いられる。」
「ボイラーの胴の蒸気室の頂部に( A )を直接開口させると、水滴を含んだ蒸気が送気されやすいため、低圧ボイラーには、大径のパイプの( B )の多数の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えて、胴内に水滴を流して分離する( C )が用いられる。」
- A:主蒸気管 B:上面 C:沸水防止管
- A:主蒸気管 B:上面 C:蒸気トラップ
- A:給水内管 B:下面 C:気水分離器
- A:給水内管 B:下面 C:沸水防止管
- A:給水内管 B:下面 C:蒸気トラップ
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、1です。
蒸気の取り出し口から伸びる管は、主蒸気管です。
給水内管は、ボイラー胴内に取りつけられる給水用の管で、低温度の水が一点に集中しないよう工夫されています。
水滴を多く含む蒸気を乾いた蒸気にするための装置として、丸ボイラーなどの低圧ボイラーには沸水防止管が、規模の大きい水管ボイラーには気水分離器が使われます。復水(ドレン)を外部に排出する装置は、蒸気トラップといいます。
沸水防止管では、大径のパイプの上部に多数の穴を開け、そこから蒸気を取り入れます。ボイラー水面から主蒸気管に直接蒸気を送らないで、回り道をさせることで、蒸気中の水滴が沸水防止管内に落下します。水滴は下部に開けた穴から水面に戻します。
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02
正解は, 1 です。
ボイラーの気水分離に関する問題です。
気水分離について
通常運転中のボイラーの胴(ドラム)内は飽和状態であり,蒸気と飽和水が混在しています。飽和水の水滴が含まれた蒸気を送気すると,ハンマリングを起こし配管を振動させ破損させる恐れがあります。そのため,主蒸気管を直接開口させず,沸水防止管を使用し蒸気を取り入れる事で,蒸気と飽和水を分離させています。
よって、問題文は以下の通りとなります。
「ボイラーの胴の蒸気室の頂部に( 主蒸気管 )を直接開口させると,水滴を含んだ蒸気が送気されやすいため,低圧ボイラーには,大径のパイプの( 上面 )の多数の穴から蒸気を取り入れ,蒸気流の方向を変えて,胴内に水滴を流して分離する( 沸水防止管 )が用いられる。」
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03
正解は、 1 です。
「ボイラーの胴の蒸気室の頂部に( 主蒸気管 )を直接開口させると、水滴を含んだ蒸気が送気されやすいため、低圧ボイラーには、大径のパイプの( 上面 )の多数の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えて、胴内に水滴を流して分離する( 沸水防止管 )が用いられる。」
となります。
ドラムの内部装置である気水分離器に関する設問です。
気水分離器には、沸水防止管、遠心式気水分離器、スクラバ(波板を重ねた構造)、デミスタ(金網を詰め込んだ構造)等があります。
比較的低圧である炉筒煙管ボイラー等には、一般に大型パイプの上面だけに穴を多数開け、そこから蒸気を取り込む構造の気水分離器が取付けられています。この気水分離器を沸水防止管といいます。
蒸気ドラム内に設置された沸水防止管は、大型パイプの上面に空いた穴から蒸気が取り込まれ、密度の大きい蒸気は水滴となり下部へ落ち、密度の軽い蒸気は主蒸気管を通ってボイラー出口に向かうように振り分けられます。
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