二級ボイラー技士の過去問
令和3年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問4
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問題
二級ボイラー技士試験 令和3年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーに用いられるステーについて、適切でないものは次のうちどれか。
- 平鏡板は、圧力に対して強度が弱く変形しやすいので、大径のものや高い圧力を受けるものはステーによって補強する。
- 棒ステーは、棒状のステーで、胴の長手方向(両鏡板の間)に設けたものを長手ステー、斜め方向(鏡板と胴板の間)に設けたものを斜めステーという。
- 管ステーを火炎に触れる部分にねじ込みによって取り付ける場合には、焼損を防ぐため、管ステーの端部を板の外側へ10mm程度突き出す。
- 管ステーは、煙管よりも肉厚の鋼管を管板に溶接又はねじ込みによって取り付ける。
- ガセットステーは、平板によって鏡板を胴で支えるもので、溶接によって取り付ける。
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この過去問の解説 (3件)
01
ボイラーのステーに関する問題です。
ステーについて
・平形鏡板や平板部等,圧力に対して弱い箇所を補強するために用いる支持材
棒ステー
・煙管ボイラーに用いられる。
・長手ステー:両鏡板に長手方向で取付る。
・斜めステー:鏡板と胴板に斜めに取付る。
管(くだ)ステー
・煙管よりも厚いの鋼管を管板の穴(管穴)に差し,軽くころを広げ溶接にて取付る。
または,両端にねじを切り,管板に設けた穴にねじ入れる。その後,ころ広げを行い,火炎が触れる側の端を縁曲げし,焼損防止を行う。
ガセットステー
・平板によって鏡板を胴板で支えるもの。
・鏡板に取付る場合は,ブリージングスペースを設ける。
正しいです。
正しいです。
誤りです。(誤:外側へ10mm程度突き出す ➡ 正:縁曲げする)
正しいです。
正しいです。
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02
正解は、「管ステーを火炎に触れる部分にねじ込みによって取り付ける場合には、焼損を防ぐため、管ステーの端部を板の外側へ10mm程度突き出す。」です。
適切な記述です。
鏡板は、ボイラーの両端をはさむ鏡餅の形に似た部材です。強度は、曲面が球形になるほど強くなり、全半球形鏡板が最も強く、平鏡板が最も弱くなります。
丸ボイラーには、主に平鏡板が使われますが、ステーによる補強の必要があることが多いです。
適切な記述です。
丸ボイラー等に、棒ステーは設けられ、設置の方向によって、長手ステー、斜めステーと呼ばれます。
長手という言葉の意味は、長方形の材料の長い方ということです。この場合では、両鏡板の間に設置されるものが長手ステーです。
誤った記述です。
管ステーは、煙管ボイラーや炉筒煙管ボイラーで用いられます。それらのボイラーでは、鏡板は管板(くだいた)と呼ばれ、多数の煙管を取りつけることができるようになっています。ここに煙管のほかに、肉厚の鋼管を取り付け、強度を増します。この鋼管を管ステーといいます。
管ステーにねじを切り、ねじ込んで取り付ける場合は、管の端を縁曲げする必要があり、端を突き出したままではなく、外側に曲げなければなりません。
適切な記述です。
管ステーは、ねじ込みの他に、溶接によっても取り付けられます。
適切な記述です。
ガセットとは平板のことで、ガセットステーは、平板の補強材を胴と鏡板の間に斜めに設置します。
炉筒とガセットステーとの間には、ブリージングスペースと呼ばれる距離を確保しなければなりません。炉筒が伸縮するために、ステーを近づけすぎてはいけないからです。
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03
平板部など平面の部分は、蒸気の圧力に対して弱い構造です。ですから、 他の部材によって補強する必要があります。その補強に用いられる部材をステーと言います。
ステーには、棒ステー、管ステー、ガセットステー、ステーボルトがあります。
正しい記述です。
問題文のとおりです。
正しい記述です。
棒ステーには、その取り付ける位置によって2種類あります。
胴に対して長手方向に取り付ける長手ステーと斜め方向(鏡板と胴板の間)に取り付ける斜めステーがあります。
誤った記述です。
ねじ込みによって取り付ける場合は先端を突き出すのではなく、ねじ込み後先端を広げ、縁曲げをします。
外側へ突き出すのは、誤りです。
正しい記述です。
取り付けには溶接する方法とねじ込む方法があります。どちらも取り付け後、ころ広げを行います。(溶接は、ころ広げを行なった後にします。)
正しい記述です。
ガセットステーは、溶接によって取り付けるので、熱による部材の伸び縮みを吸収するブリージングスペース(息つき間)を十分に持たせることが大切です。
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