二級ボイラー技士の過去問
令和4年10月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問7

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問題

二級ボイラー技士試験 令和4年10月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文中の(   )に入れるAからCまでの語句の組合せとして、適切なものは1〜5のうちどれか。

「( A )燃焼における一次空気は、燃焼装置にて燃料の周辺に供給され、( B )を安定させる。また、二次空気は、( C )によって燃料と空気の混合を良好に保ち、燃焼を完結させる。」
  • A:油・ガスだき  B:初期燃焼     C:旋回又は交差流
  • A:油・ガスだき  B:旋回又は交差流  C:吹き上げ
  • A:流動層     B:初期燃焼     C:旋回又は交差流
  • A:流動層     B:旋回又は交差流  C:吹き上げ
  • A:火格子     B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

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この過去問の解説 (3件)

01

ボイラー燃焼に必要とする空気量は、燃料周辺に供給し、最初に燃焼を安定させる一次空気と、燃料と空気を混合して燃焼を終わらせる二次空気に分けられます。

ガス炊き燃焼と油炊き燃焼では、一次空気の目的は、噴射された燃料の周りに送られ、初期の燃焼を安定させることです。

対して、二次空気の目的は、燃料と空気をうまく混合させて、空気比を過剰にならない程度に送って、燃焼を完了させることです。

固体燃料の場合は、火格子燃焼が行われ、一次空気は上向き通風として火格子から燃料に送られ、二次空気が燃料上部の可燃ガスの火炎中に送られます。

一次空気と二次空気が供給される燃焼は、油・ガスだきか火格子燃焼です。

しかし、火格子燃焼では、ストカーから上部に一次空気を供給するため、燃料周辺に供給されません。

したがって、Aは、「油・ガスだき」です。

油・ガスだきの一次空気は、噴霧された油を拡散し、混合することで安定した着火が目的です。

バーナー付近の着火が、初期燃焼です。したがって、Bは、「初期燃焼」です。

次に二次空気の役割ですが、二次空気は着火後に供給する空気で、着火した燃料と攪拌混合させて、低空気比で燃焼を完結します。

ここでの攪拌する流れが、旋回または交差流です。

したがって、Cは、「旋回又は交差流」です。

なお、低空気比とは、空気量は理論空気量から計算され供給されますが、この空気量は、一次空気量と二次空気量を合わせた量です。

選択肢1. A:油・ガスだき  B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

A,B,Cともに正しい言葉です

選択肢2. A:油・ガスだき  B:旋回又は交差流  C:吹き上げ

Aは正しい言葉ですが、B,Cともに誤りです。

選択肢3. A:流動層     B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

Aのみ誤りです。

選択肢4. A:流動層     B:旋回又は交差流  C:吹き上げ

A,B,C全て誤りです。

選択肢5. A:火格子     B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

Aのみ誤りです。

まとめ

今回の問題は、いわゆる穴埋め問題ですが、燃焼にもいろんな燃焼があり、似たような燃焼方法を取ります。

そのため、文章全体に使われる言葉や部分的な文章が同じように書かれるため、混同しやすいことがあります。

燃焼に限らず穴埋め問題では、明らかに誤っているものから消去することで、2つくらいに選択肢が絞られますので、理解している知識があれば、正しい選択肢が得られるでしょう。

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02

【同一テーマでの出題回数】★(H27/4~R4/4公表分)

油燃焼及びガス燃焼の場合、一次空気や二次空気のついてJIS(日本産業規格)では、次のような定義がされています。

一次空気~バーナ周りに供給され着火を安定させる空気。

二次空気~バーナ燃焼の場合は、旋回又は交差噴出によって、燃料と空気との混合を良好にしながら、主として燃焼にあずかる空気。

選択肢1. A:油・ガスだき  B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

正しい組み合わせです。

選択肢2. A:油・ガスだき  B:旋回又は交差流  C:吹き上げ

B.Cとも誤りです。

一次空気は初期燃焼に、二次空気が主に燃焼に寄与するものとなります。

選択肢3. A:流動層     B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

Aが誤りです。

流動層燃焼では、一次空気燃焼にあずかる空気二次空気は炉中間部に供給され段階燃焼にあずかる空気とJISでは定義されています。

選択肢4. A:流動層     B:旋回又は交差流  C:吹き上げ

A,B,C全て誤りです。

流動層燃焼であれば、一次空気が「燃焼にあずかる空気二次空気は「炉中間部に供給され段階燃焼にあずかる空気」とJISでは定義されています。

選択肢5. A:火格子     B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

Aが誤りです。

火格子燃焼では、一次空気は「火格子の下方から供給され,主として燃焼にあずかる空気」、二次空気は「火格子上に高速で噴出し,燃料と空気との混合を良好にする空気」とJISでは定義されています。

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03

燃焼方式についての問題です。

A 後半の記述から特定できます。

一次空気が燃料付近に供給される燃焼形式は油炊き、ガス炊きボイラーになります。

固定燃料の火格子燃焼においての一次空気は燃料下方から上方へ送られます。

B 燃料付近に供給された一次空気は初期燃料の安定に消費されます。

C 燃焼効率を上げる為に二次空気は旋回又は交差流によって燃料と混合し、燃焼を完結します。

選択肢1. A:油・ガスだき  B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

正しいです。

選択肢2. A:油・ガスだき  B:旋回又は交差流  C:吹き上げ

B、Cが誤りです。

選択肢3. A:流動層     B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

Aは誤りです。

選択肢4. A:流動層     B:旋回又は交差流  C:吹き上げ

全て誤りです。

選択肢5. A:火格子     B:初期燃焼     C:旋回又は交差流

Aが誤りです。

まとめ

どの燃料がどのような燃焼方式に適しているかを把握しておきましょう。

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