二級ボイラー技士の過去問
令和4年10月公表
燃料及び燃焼に関する知識 問10
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問題
二級ボイラー技士試験 令和4年10月公表 燃料及び燃焼に関する知識 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
油だきボイラーの燃焼室が具備すべき要件に関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 燃料と燃焼用空気との混合が有効に、かつ、急速に行われる構造であること。
B 燃焼室は、燃焼ガスの炉内滞留時間が燃焼完結時間より長くなる大きさであること。
C バーナタイルを設けるなど、着火を容易にする構造であること。
D バーナの火炎が伝熱面や炉壁を直射し、伝熱効果を高める構造であること。
A 燃料と燃焼用空気との混合が有効に、かつ、急速に行われる構造であること。
B 燃焼室は、燃焼ガスの炉内滞留時間が燃焼完結時間より長くなる大きさであること。
C バーナタイルを設けるなど、着火を容易にする構造であること。
D バーナの火炎が伝熱面や炉壁を直射し、伝熱効果を高める構造であること。
- A,B
- A,B,C
- A,C
- A,C,D
- C,D
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この過去問の解説 (3件)
01
燃焼室は、燃料と空気が良く混合して、安定的で完全燃焼を行わせる場所として、ボイラー本体と一体構造で作られます。
そのような、燃焼室が備えるべき要件について見てみましょう。
A 燃料と燃焼用空気との混合が有効に、かつ、急速に行われる構造であること。
正しいです。
バーナから燃焼室に噴出した燃料と空気が、燃焼室で混合し燃焼が行われます。
燃焼室は、このような燃焼が有効かつ急速に行える構造である必要があります。
B 燃焼室は、燃焼ガスの炉内滞留時間が燃焼完結時間より長くなる大きさであること。
正しいです。
燃焼室内で完結するように、燃焼が行われる燃焼室が必要です。
なぜならば、火炎が伝熱管の間に入るような燃焼が起こると、伝熱管の局部的な加熱が生じ、あるいは、火炎が冷却するとばいじんの発生が促されるためです。
そのために、燃焼ガスは、燃焼が完結する時間よりも長い時間炉内に滞留するように、燃焼室の大きさを決めます。
C バーナタイルを設けるなど、着火を容易にする構造であること。
正しいです。
微粒化した油燃料と空気が十分に混合し、噴霧した燃料周囲の温度が一定以上となる事で燃料が着火します。
バーナ先端より噴霧された燃料は、周囲にある高温のバーナタイルから発せられる放射熱で気化され、着火しやすくなります。
バーナタイルの設置目的がここにあります。
D バーナの火炎が伝熱面や炉壁を直射し、伝熱効果を高める構造であること。
誤りです。
火炎が伝熱面や炉壁を直射すると、バーナからの噴射油滴が伝熱面や炉壁に付着し、局部加熱などを引き起こすため、直射しないような構造が必要です。
したがって、「バーナの火炎が伝熱面や炉壁を直射し・・・構造であること」は誤りです。
正しいCが抜けています。
正しいものが全部あります。
正しいBが抜けています。
誤ったDが入って、正しいBが抜けています。
正しいAとBが抜けて、誤ったDが入っています。
燃焼室が備えるべき要件について、付け加えてみましょう。
・燃焼室には耐火材が使用されますが、長期間使用しても焼損したり、スラグが溶着して障害を起こさない構造が必要です。
・燃焼室内は高温の燃焼ガスであふれているため、炉壁を断熱材や保温材で囲うことで、炉壁が放射熱の放散を防ぎ、熱損失の少ない構造とすべきです。
・押し込み通風方式の場合、燃焼室は大気よりも高い圧力となるため、燃焼室は十分な強度が必要です。
また、燃焼ガスの漏れ込みの懸念があり、燃焼ガスの漏れ出しがない構造が必要です。
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02
【同一テーマでの出題回数】★(H27/4~R4/4公表分)
油だきボイラーの燃焼室が具備すべき要件は、基本的に安定的な着火及び燃焼の完結とされています。
本問はその要件の一部を問うものです。
A:正しい文章です。
油だきボイラーは、液体燃料を使用するとき必要となる蒸気となった燃料と燃焼用空気との混合が適切かつ迅速に行われることは、燃焼室の構造が具備すべき条件として重要です。
B:正しい文章です。
油だきボイラーで具備すべき条件の一つは、燃焼の三要素となる「燃料」「空気」「温度」が適切かつ迅速に供給されることであり、燃焼室の大きさは着火から燃焼完結まで炉内に混合ガスが残っていなければいけません。
C:正しい文章です。
燃焼室の大きさについては、蒸気となっている燃料と燃焼用空気との燃焼が完結できるに必要となるものであり、そこまでは炉内に燃焼ガスが残留していることが条件として必要です。
D:誤った文章です。正しくは、「バーナの火炎が伝熱面や炉壁を直射しない構造であること。」(平成31年4月公表の問28)の正しい肢に記載の通りです。
Cも正しい文章であり、「全て挙げた」とならず不正解です。
正しい文章のA・B・C全て挙げられており、正解です。
Bも正しい文章であり、「全て挙げた」とならず不正解です。
誤った文章Dが入っているため、不正解です。
誤った文章Dが入っているため、不正解です。
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03
油炊きボイラーの燃焼室に関する問題です。
A 正しいです。
B 正しいです。
C 誤りです。
バーナタイルを設けることによって放射熱が発生し、燃料は気化され、着火しやすくなります。
D 誤りです。
火炎が伝熱面や炉壁を直射すると、炉壁の消耗に直結する為、直射しないような構造が必要です。
誤りです。
Cの選択肢が抜けています。
正しいです。
誤りです。
Bの選択肢が抜けています。
誤りです。
Dは正しくありません。
誤りです。
AとBの選択肢が抜け、Dが含まれています。
燃焼室の構造とその目的を把握しておきましょう。
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