二級ボイラー技士の過去問
令和5年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問2
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問題
二級ボイラー技士試験 令和5年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーのたき始めに、燃焼量を急激に増加させてはならない理由として、最も適切なものは次のうちどれか。
- 高温腐食を起こさないため。
- 燃焼装置のベーパロックを起こさないため。
- スートファイヤを起こさないため。
- 火炎の偏流を起こさないため。
- ボイラー本体の不同膨張を起こさないため。
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この過去問の解説 (3件)
01
燃焼量の増加による影響の問題です。
誤っています。
高温腐食の原因としては、重油燃料の灰分(バナジウム)が大きく影響して発生します。
誤っています。
ベーパロックとは燃料が気化してしまい、液体の状態の燃料を供給することが困難となり、結果的に燃料流量が不足する現象です。
燃焼量の急激な増加ではなく、燃料炉の過度の高温化が原因でおこります。
誤っています。
スートファイヤはエコノマイザーに付着した煤(スート)が発火し、煤が長時間燃えてしまう現象です。
誤っています。
燃料量の急激な増加は火炎の偏流の直接の原因にはなりません。
正しいです。
燃焼量の急激な増加はボイラー本体の不同膨張を招き、割れなどを引き起こす原因にもつながります。
燃焼量に関する現象だけでなく、どのような運転がどのような現象に繋がるのか、しっかりと把握しておきましょう。
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02
この問題は、ボイラーのたき始めにおける燃焼量の管理に関する知識を問うものです。特に、燃焼量を急激に増加させることがボイラーに与える影響についての理解が重要です。それでは、各選択肢について詳しく見ていきましょう。
この文章は誤りです。高温腐食は主に重油燃料の灰分(特にバナジウム)が原因で発生します。燃焼量を急激に増加させると高温腐食が起きるという直接的な関連はありません。
この文章は誤りです。ベーパロックは燃料が気化してしまい、液体の状態の燃料を供給することが困難となる現象です。燃焼量の急激な増加とベーパロックの直接の関連はありません。
この文章は誤りです。スートファイヤはエコノマイザーに付着した煤(スート)が発火する現象ですが、燃焼量の急激な増加が直接的な原因ではありません。
この文章は誤りです。火炎の偏流は燃焼量の急激な増加の直接の原因ではありません。
この文章は正しいです。燃焼量を急激に増加させると、ボイラーの各部分の膨張速度が異なり、不同膨張が発生します。これにより、ボイラー本体に割れなどの損傷を引き起こす恐れがあります。
ボイラーのたき始めにおいて燃焼量を急激に増加させることは、ボイラー本体の不同膨張を引き起こし、損傷の原因になる可能性があります。このため、燃焼量の増加を徐々に行うことが重要です。他の選択肢はボイラーのたき始めにおける燃焼量の急激な増加と直接的な関係がないため、適切な理由とは言えません。
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03
ボイラーのたき始めに、燃焼量を急激に増加させると、結果的にどのような影響があるかを理解しておくと比較的解きやすくなるので、それぞれの選択肢との因果関係をしっかり把握しましょう。
この記述は誤りです。
高温腐食は主に、重油などに含まれている灰分(バナジウム)が燃焼する事で、酸化し腐食を起こしますが、燃焼量の増加とは関係ありません。
この記述は誤りです。
べーパロックは重油などの加熱温度が高い時などに、その燃料が蒸発する事で、この蒸気と液体になると供給が難しくなる現象ですが、燃焼量の増加とは関係ありません。
この記述は誤りです。
スートファイヤは煙道などに溜まっていたすすなどが燃える現象ですが、燃焼量の増加とは関係ありません。
この記述は誤りです。
火炎の偏流は燃焼量の増加とは関係ありません。
正しい記述です。
燃焼量が増加すると、ボイラー本体の不同膨張が発生し、最悪本体の割れなどに繋がります。
燃焼量が増えると不同膨張が発生する。ここまでがこの問題で問われている部分ですが、他の選択肢で出てきた「高温腐食」「ベーパロック」「スートファイヤ」などの単語の意味も他の問題で問われる可能性があるので、理解しておきましょう。
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