二級ボイラー技士の過去問
令和5年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問4

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問題

二級ボイラー技士試験 令和5年10月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーに発生するキャリオーバとしての現象及び原因として、適切でないものは次のうちどれか。
  • ボイラー水が水滴となって蒸気とともに運び出された。これをプライミング(水気立ち)という。
  • ドラム内に発生した泡が広がり、これにより蒸気に水分が混入して運び出された。これをホーミング(泡立ち)という。
  • 蒸気流量が急増した。
  • ボイラー水に有機物が含まれていたり、又は溶解した蒸発残留物が過度に濃縮している。
  • ボイラー水の導電性が低下している。

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この過去問の解説 (3件)

01

ボイラーに発生するキャリオーバの現象及び原因として、適切でないものを選択する問題です。

キャリオーバは、ボイラー内の水が蒸気によって運ばれてしまう現象を指し、これによりボイラーの効率が低下したり、蒸気を使用する機器に悪影響を及ぼす可能性があります。

この問題では、キャリオーバを引き起こすさまざまな原因を理解し、それらの中で適切でないものを識別することが求められています。

選択肢1. ボイラー水が水滴となって蒸気とともに運び出された。これをプライミング(水気立ち)という。

適切

解説:プライミングは、ボイラー水が水滴の形で蒸気と共に運び出される現象であり、キャリオーバの一形態です。

この説明はキャリオーバに直接関連しており、適切です。

選択肢2. ドラム内に発生した泡が広がり、これにより蒸気に水分が混入して運び出された。これをホーミング(泡立ち)という。

適切

解説:ホーミングは、ドラム内の泡が蒸気に水分を混入させて運び出す現象を指し、これもキャリオーバの一形態です。

選択肢3. 蒸気流量が急増した。

適切

解説:蒸気流量が急増すると、ボイラー内の水と蒸気の分離が不完全になり、水滴が蒸気に混入しやすくなります。

これはキャリオーバの原因の一つです。

選択肢4. ボイラー水に有機物が含まれていたり、又は溶解した蒸発残留物が過度に濃縮している。

適切

解説:ボイラー水に有機物が含まれている場合や溶解した蒸発残留物が過度に濃縮している場合、キャリオーバが発生しやすくなります。

選択肢5. ボイラー水の導電性が低下している。

不適切

解説:ボイラー水の導電性が低下した状態は、水の純度が高いことを示しており、直接キャリオーバの原因にはなりません。

導電性の低下はキャリオーバと直接関連しません。

まとめ

キャリオーバの原因を理解するには、ボイラー内の水の物理的な動きと化学的な状態を考慮する必要があります。

プライミングやホーミングのような現象は、ボイラーの運転条件や水質の管理によって発生し、効率や安全性に影響を与えます。

選択肢の中でキャリオーバの直接的な原因と関連しないものを識別することが、この問題を解く鍵となります。

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02

この問題では、ボイラーで発生するキャリオーバ(蒸気による水分の持ち出し)の現象と原因についての理解が問われています。プライミング、ホーミング、蒸気流量の急増、ボイラー水の汚染、およびボイラー水の導電性に関する知識が重要です。それでは、各選択肢を詳しく見ていきましょう。

選択肢1. ボイラー水が水滴となって蒸気とともに運び出された。これをプライミング(水気立ち)という。

この文章は正しいです。プライミングは、ボイラー水が水滴となって蒸気とともに運び出される現象で、蒸気流量の急増等によりドラム水面が変動することで発生します。

選択肢2. ドラム内に発生した泡が広がり、これにより蒸気に水分が混入して運び出された。これをホーミング(泡立ち)という。

この文章は正しいです。ホーミングは、ドラム内で泡が発生し広がり、これによって蒸気に水分が混入して運び出される現象で、ボイラー水に溶解した蒸発残留物が過度に凝縮したり、有機物が存在することで発生します。

選択肢3. 蒸気流量が急増した。

この文章は正しいです。蒸気流量が急増すると、ドラム内での水と蒸気の分離が不完全になり、キャリオーバが発生することがあります。

選択肢4. ボイラー水に有機物が含まれていたり、又は溶解した蒸発残留物が過度に濃縮している。

この文章は正しいです。ボイラー水に有機物が含まれていたり、溶解した蒸発残留物が過度に濃縮されると、キャリオーバの原因となります。

選択肢5. ボイラー水の導電性が低下している。

この文章は誤りです。ボイラー水の導電性が低下すること自体は、キャリオーバの直接的な原因ではありません。導電性の低下は、ボイラー水の純度が高いことを示している可能性がありますが、キャリオーバは主に水の化学的な汚染や物理的な運動状態に関連する現象です。

まとめ

ボイラーにおけるキャリオーバの原因を理解するには、ボイラー水の物理的および化学的な特性、および運転状態に関する知識が重要です。特に、プライミングやホーミングといった現象の特徴、およびそれらが発生する条件を把握することが、この問題の正答を導く鍵となります。

参考になった数15

03

キャリオーバとは、ボイラー水や不純物などが蒸気と共に外に排出される現象の事で、様々な原因がありますが、何故キャリオーバが起こるのかを理解しておくのが大切です。

選択肢1. ボイラー水が水滴となって蒸気とともに運び出された。これをプライミング(水気立ち)という。

正しい記述です。

記述文の説明は「プライミング」の説明となっており、これはキャリオーバ現象の一つとなります。

選択肢2. ドラム内に発生した泡が広がり、これにより蒸気に水分が混入して運び出された。これをホーミング(泡立ち)という。

正しい記述です。

記述文の説明は「ホーミング」の説明となっており、これはキャリオーバ現象の一つとなります。

選択肢3. 蒸気流量が急増した。

正しい記述です。

キャリオーバの原因の一つが蒸気流量の増加があります。

一気に増えると水と蒸気の分離が不十分になり、キャリオーバが発生する事があります。

選択肢4. ボイラー水に有機物が含まれていたり、又は溶解した蒸発残留物が過度に濃縮している。

正しい記述です。

有機物や蒸発残留物など不純物が多いとキャリオーバの原因となります。

選択肢5. ボイラー水の導電性が低下している。

誤った記述です。

導電性が低いと水の純度が高い事になりますが、ボイラー水の導電性が低下する事はキャリオーバには関係ありません。

まとめ

ボイラー技士の試験ではかなりの確率で出題されるので、「キャリオーバ」「プライミング」「ホーミング」などの言葉の意味はしっかり復習しておきましょう。

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