二級ボイラー技士 過去問
令和6年4月公表
問2 (ボイラーの構造に関する知識 問2)
問題文
水管ボイラーについて、適切でないものは次のうちどれか。
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問題
二級ボイラー技士試験 令和6年4月公表 問2(ボイラーの構造に関する知識 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
水管ボイラーについて、適切でないものは次のうちどれか。
- 自然循環式水管ボイラーは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が大きくなり、ボイラー水の循環力が強くなる。
- 強制循環式水管ボイラーは、ボイラー水の循環系路中に設けたポンプによって、強制的にボイラー水の循環を行わせる。
- 二胴形水管ボイラーは、炉壁内面に水管を配した水冷壁と、上下ドラムを連絡する水管群を組み合わせた形式のものが一般的である。
- 高圧大容量の水管ボイラーには、炉壁全面が水冷壁で、蒸発部の接触伝熱面が少ない放射形ボイラーが多く用いられる。
- 貫流ボイラーは、管系だけで構成され、蒸気ドラム及び水ドラムを必要としないので、高圧ボイラーに適している。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題では水管ボイラーの特徴について問われています。
そのため、それぞれの水管ボイラーの仕組みや注意する点を押さえておく必要があります。
自然循環式水管ボイラーは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が大きくなります。
つまり、蒸気の密度が大きいと水の密度は小さくなります。
その結果ボイラー水の循環力は弱くなります。
正しい記述です。
他には強制循環式水管ボイラーは、水管の径が小さいのが特徴です。
正しい記述です。
具体的には、蒸気ドラムと水ドラムがそれぞれ連結しています。
正しい記述です。
放射ボイラーは、主に放射伝熱のみで蒸発を発生させます。
正しい記述です。
貫流ボイラーはドラムがないため、比較的小型且つ、早く蒸気を作り出せるのがメリットとなります。
今回の問題では「自然循環式水管ボイラー」についての誤りを問われていましたが、正しい選択肢の記述内容をしっかり把握しておくと、別の誤りを探す問題が出題された時に重宝するので、一通り確認しておきましょう。
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02
水管ボイラーは、ドラムと水管によって構成される形式が一般的で、高圧・大容量に対応しやすい特性があります。
自然循環式と強制循環式、さらには貫流ボイラーなど、さまざまな方式があるため、正しい特徴を押さえることが大切です。
実際は、高圧になるほど蒸気の密度は水に近づき、蒸気と水の密度差は小さくなります。
密度差が小さいと循環力は弱まるため、これは誤りです。
正しい内容です。
正しい内容です。
正しい内容です。
正しい内容です。
自然循環は「蒸気―水の密度差」に依存するため、高圧になるほど循環力が低下する。
強制循環はポンプを用いるため、圧力によらず水の強制的な循環が可能。
貫流ボイラーにはドラムがなく、高圧ボイラーに向いている。
これらの特徴を整理すると、問題文の誤りを見抜きやすくなります。
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03
水管ボイラーの特徴についての問題です。
水管ボイラーの特徴は以下の通りです。
・水管群が多く,保有水量に対する伝熱面積が広く立上げ時間が早い。
・水管および過熱器を自由な配置に設計できるため,多様な燃料および燃焼方法に適応する。
・保有水量が少なく,高圧の蒸気を作ることに適している。
・高圧になると,水と蒸気の密度差が小さくなり水が滞留する。
・保有水量が少なく,丸ボイラーと比較して蒸気使用量の変動に対する圧力変化が大きい。
・多くの水管を加熱するため,丸ボイラーと比較してスケールやスラッジなど不純物の析出の影響を受けやすい。
誤った記述です。
高圧になる程,蒸気と水の密度差が小さくなり循環力は弱くなります。
高圧のボイラーにはボイラー水を循環させるために循環ポンプを別置するものがあります。
正しい記述です。
高圧のボイラでは水と蒸気の密度差が小さくなり自然循環力が小さくなります。
そのため,循環系路に循環ポンプを設置し強制的にボイラー水を循環させます。
正しい記述です。
二胴形水管ボイラーは,炉壁内面に水管を配した水冷壁と上下ドラムを連絡する水管群を組み合わせた形式のものが一般的です。
正しい記述です。
高圧大容量ボイラでは炉壁での放射伝熱面が広く取られています。
正しい記述です。
貫流ボイラは長い管系だけで構成されています。
長い管路を通ることで,水温が臨界温度を超過する事で,蒸気を発生させます。
大型の商用ボイラの大半は水管ボイラとなります。
水管ボイラの特徴をよく覚えておきましょう。
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