二級ボイラー技士 過去問
令和6年10月公表
問3 (ボイラーの構造に関する知識 問3)

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問題

二級ボイラー技士試験 令和6年10月公表 問3(ボイラーの構造に関する知識 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーの容量、効率などについて、適切でないものは次のうちどれか。
  • ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合をいう。
  • 蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力、蒸気温度及び給水温度によって異なる。
  • 蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1時間に発生する蒸発量で示される。
  • 換算蒸発量は、実際の蒸発量を基準状態のときの蒸発量に換算したものである。
  • ボイラー効率を算定するときの液体燃料の発熱量は、一般に、水蒸気の潜熱を含んだ高発熱量を用いる。

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この過去問の解説 (2件)

01

ボイラーの容量,効率についての問題です。

選択肢1. ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合をいう。

正しい記述です。

 

ボイラー効率は,全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合の事です。

効率を算出する場合は,低発熱量を使用します。

選択肢2. 蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力、蒸気温度及び給水温度によって異なる。

正しい記述です。

 

給水温度が高い状態だと,その給水が持っている熱量も高くなりますので,

蒸気の発生に要する熱量も異なってきます。

 

また,蒸気圧力および蒸気温度の違いも,その蒸気が持っている熱量と相関関係がありますので,

蒸気の発生に要する熱量も異なってきます。

選択肢3. 蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1時間に発生する蒸発量で示される。

正しい記述です。

 

蒸気ボイラーの能力は最大連続負荷の状態で1時間に発生する蒸気量で示しています。

ボイラー最大連続蒸発量のことをMCRと呼びます。

選択肢4. 換算蒸発量は、実際の蒸発量を基準状態のときの蒸発量に換算したものである。

正しい記述です。

 

換算蒸発量とは圧力・温度の異なるボイラの容量を同じ基準で比較するための指標の事で,記述の通りです。

選択肢5. ボイラー効率を算定するときの液体燃料の発熱量は、一般に、水蒸気の潜熱を含んだ高発熱量を用いる。

誤った記述です。

 

ボイラー効率は,原則,低発熱量で算出します。

低発熱量は液体燃料に含まれる水分の蒸発潜熱も含めた値です。

高発熱量は液体燃料に含まれる水分の蒸発潜熱を除いた値てす。

まとめ

【Point】

低発熱量と高発熱量の用語の区別しておきましょう。

ボイラー効率等は低発熱量が使用されています。

日本の火力発電所等の発電効率には高発熱量が使用されいます。

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02

ボイラーの容量や効率を考える際には、ボイラーが1時間に蒸発させることのできる蒸気量(蒸発量)と、投入した燃料の熱量に対して実際に蒸気が吸収した熱量の割合(ボイラー効率)を正しく理解する必要があります。特に効率計算の際、燃料の発熱量(高発熱量か低発熱量か)をどちらで採用するかは大きな違いを生みます。

選択肢1. ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合をいう。

ボイラー効率の定義として、(蒸気が得た熱量)/(燃料が供給した熱量) が基本です。

正しい記述です。

選択肢2. 蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力、蒸気温度及び給水温度によって異なる。

高圧・高温の蒸気ほど1㎏当たりのエンタルピ(必要な熱量)が大きくなりますし、給水温度が高ければ必要熱量は少なくなります。

正しい記述です。

選択肢3. 蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1時間に発生する蒸発量で示される。

ボイラーの公称能力(定格蒸発量)は、通常「最大連続定格運転」で1時間に発生させられる蒸気の量 [kg/h] で表します。

正しい記述です。

選択肢4. 換算蒸発量は、実際の蒸発量を基準状態のときの蒸発量に換算したものである。

ボイラー技術上では「1気圧・給水温度20℃・飽和蒸気」の状態での蒸発量に換算する考え方が一般的です。

正しい記述です。

選択肢5. ボイラー効率を算定するときの液体燃料の発熱量は、一般に、水蒸気の潜熱を含んだ高発熱量を用いる。

燃料の発熱量には、高発熱量と低発熱量があります。

 

高発熱量

燃料が完全燃焼して生成した水蒸気を含む燃焼ガスを凝縮させることで回収できる潜熱(蒸気の凝縮熱)まで含む値

 

低発熱量

燃焼ガス中の水蒸気を凝縮しない(潜熱を含まない)状態での熱量

 

ボイラー運転では、排ガス中の水蒸気を凝縮させて潜熱まで回収することはほとんどありません。そのため、実際の熱収支計算や効率評価では低発熱量を用いることがほとんどです。
よって、本選択肢は内容が不適切です。

まとめ

適切でない選択肢は「ボイラー効率を算定するときの液体燃料の発熱量は、一般に、水蒸気の潜熱を含んだ高発熱量を用いる。」です。
 

実際の運用や多くの工学的評価基準では、回収しない蒸気の潜熱まで含まない低発熱量を用いることが一般的です。

その他の記述は正しい内容です。

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