中小企業診断士の過去問
平成27年度(2015年)
経営情報システム 問7

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 平成27年度(2015年) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

RDBの設計においては、利用するマスタファイルやトランザクションファイルのテーブル定義が行われる。
ある業務で利用しているRDBでは、以下のようなマスタテーブルやトランザクションテーブルが定義されている。各テーブルが正規化されている場合、以下の空欄A〜Cに入る項目の組み合わせとして、最も適切なものを下記から選べ。
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この過去問の解説 (2件)

01

正規化とは、関連の強いデータのみを1つのテーブルにまとめ、扱いやすくすることです。
Aは、どの選択肢も該当する可能性があります。
Bは、商品に関する項目のため、仕入先コードもしくは仕入れ単価である1か4が当てはまります。
Cは、受注に関する項目のため、1~3のいずれかとなります。
消去法で、1が正解となります。

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02

正解は、「A:顧客住所  B:仕入先コード  C:受注日付」です。

【基礎知識】

データベースの管理において、基本的に更新されても廃棄されることなく使い続けられるマスタデータと、取引等の逐次発生するトランザクションデータの2つに分けて管理することでデータ管理量を削減したり、更新を容易にできるようにします。

<例>

(マスタデータ)従業員 従業員コード 所属

(トランザクションデータ)従業員コード 始業時間 就業時間 時間外時間

また、データベースはシステムで効率的に処理できるよう、正規化という手順を踏んで整理を行います。

① 第1正規化

データベースは1行を1レコードとして扱います。

例えば同じ生産地のりんご、なし、ブドウがあった場合に生産地の列は長野県で1つになっており、生産物の列がりんご、なし、ブドウと別れていた場合には1行1レコードになっていませんので、長野県を3つに分解します。

これを第1正規化と言います。

② 第2正規化

以下のようなテーブルを考えます。

仕入取引番号 仕入先 仕入先住所 仕入先代表者 商品 商品単価 入荷日 入荷数

仕入先が決まると、仕入先住所、仕入先代表者が決まります。この時、仕入先を主キーと呼びます。これらのデータは別のテーブルに切り分けて管理すると、仕入先代表者が変更になった際に、上記テーブルだけだとすべてを変更する必要がありますが、切り分けておくと、いわゆる仕入先マスタの変更で済みます。

仕入状況については、トランザクションデータとして整理することができます。

以上の整理から最初のテーブルは、

(仕入先マスタ)仕入先 仕入先住所 仕入先代表者

(トランザクションデータ) 仕入取引番号 仕入先 商品 商品単価 入荷数 入荷日

に切り分けることができます。

このような整理を第2正規化と言います。

③ 第3正規化

トランザクションデータは仕入取引番号が決まれば、他の項目も決まりますが、その中で商品が決まると商品単価が決まるという、主キー(ここでは仕入取引番号)以外のキーに従属する関係があります。これを切り出すことを第3正規化と言います。

最終的には、当初のデータベースは、

(仕入先マスタ)仕入先 仕入先住所 仕入先代表者

(トランザクションデータ) 仕入取引番号 仕入先 商品 入荷数 入荷日

(商品マスタ) 商品 商品単価

で正規化することができました。

【選択肢評価】

A 顧客マスタですので、顧客に関する情報が含まれますが、すべての選択肢が当てはまります。

B 商品マスタになりますので、仕入先住所などは仕入先マスタで持つべきです。また、在庫量は常に動きますのでマスタよりもトランザクションデータとして持った方がデータベースとしては効率的です。

C 仕入先住所はBと同じ考えで、仕入先マスタで持つべきです。

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