中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
中小企業経営・中小企業政策 問28

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成29年度(2017年) 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

経済の好循環を実現するためには、下請等中小企業の取引条件を改善していくことが重要である。このため平成28年12月に、下請中小企業振興法に基づく振興基準の改正が行われた。この振興基準においては、「下請代金の支払方法改善」について以下のように記載されている。

・親事業者は、下請代金の支払は、発注に係る物品等の受領後、できる限り速やかに、これを行うものとする。また、下請代金はできる限り現金で支払うものとし、少なくとも( A )に相当する金額については、全額を現金で支払うものとする。
・下請代金の支払に係る手形等のサイトについては、( B )は( C )以内、その他の業種は( D )以内とすることは当然として、段階的に短縮に努めることとし、将来的には( E )以内とするよう努めるものとする。

(設問)
文中の空欄Aに入る語句として、最も適切なものはどれか。
  • 外注加工賃
  • 租税公課
  • 賃金
  • 利子割引料

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この過去問の解説 (2件)

01

下請中小企業振興法の下請代金の支払方法改善についての出題です。

下請代金の支払方法改善について以下のように記載されています。

また、下請代金はできる限り現金で支払うものとし、少なくとも賃金に相当する金額については、全額を現金で支払うものとする。

上記をふまえて各選択肢をみていきます。

選択肢1. 外注加工賃

本選択肢は不正解です。

選択肢2. 租税公課

本選択肢は不正解です。

選択肢3. 賃金

本選択肢が正解です。

選択肢4. 利子割引料

本選択肢は不正解です。

まとめ

頻出の下請代金支払遅延等防止法(下請法)とは異なるため注意してください。

規制の性格が強く出ている下請代金支払遅延等防止法(下請法)とは異なり、下請中小企業振興法は下請中小企業を育成・振興する支援法としての性格を持っています

本問は振興基準の細かい点を問うていたため難易度が高い問題であったと考えられます。

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02

正解は3です。

「下請中小企業振興法」とは、親事業者の協力のもとに、下請中小企業の体質を強化し、下請性を脱した独立性のある企業への成長を促すことを目的としています。問題文中にあるとおり、より親事業者と下請事業者の取引条件を改善するために、平成28年12月に振興基準の改正が行われました。改正後、「下請代金の支払方法改善」については次の通り記載されています。(選択肢Aに関わる部分のみ抜粋。)

・親事業者は、下請代金の支払は、発注に係る物品等の受領後、できる限り速やかに、これを行うものとする。また、下請代金はできる限り現金で支払うものとし、少なくとも(A.賃金)に相当する金額については、全額を現金で支払うものとする。

よって、正解は3の賃金です。

各選択肢の解説は次の通りです。

1→誤りです。外注加工費とは、下請企業が材料を供給し、他の企業に製造の一部を委託した費用のことです。

2→誤りです。租税公課とは、国税や地方税などの租税や、賦課金や罰金などの公課のことです。

4→誤りです。利子割引料とは、銀行などの金融機関から借入金に対する、借入利息や手形割引利息の割引料のことです。

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